第9話 銭湯に行く

「気持ち悪かった……」


 収録が終わって、車で移動している。

 俺と綾音とあずにゃん、それと桐島さんがいる。


「本当キモいよね。ベタベタしてきて」

 

 あずにゃんも怒っていた。


 俺は、車の中で4人の女性に囲まれている。

 綾音の膝の上で、大人しくしている俺。


「スバルくん、かわいいー!」


 隣に座っていたあずにゃんが俺の頭を撫でた。


「キモいおっさんに触られたから、かわいい男の子で上書きしないと」


 急に触られて、俺は顔を赤くする。

 恥ずかしい……


「あらら。スバルくん照れてるの?」

 

 ふふふと、綾音が笑った。


「ここらへん、銭湯があるんですよ」


 運転しながら、桐島さんが話に入る。


 たしかにここらへんは、昔から銭湯がたくさんあるエリアだ。


「銭湯いいですね。収録疲れたし、行きません?」


 綾音が銭湯に食いついた。

 そうだった。綾音は銭湯巡りが趣味だった。


「あたしも銭湯行きたいです!」


 あずにゃんが乗っかる。


「じゃあ、行きましょう!」


 桐島さんかハンドルを切った。

 銭湯か……久しぶりだ。

 男一人でよく入りに行ったなあ。

 

「スバルくんは初めての銭湯だね! ママと一緒にお風呂入るの楽しみだね!」

「あずにゃんお姉さんが洗っちゃうぞー! 身体の隅から隅まで」

「いろいろ教えてあげますよ。スバルくん」

「…………え?」


 俺も一緒に入るの?


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転生したら推し声優の息子だった件〜どんなことでも褒めてくれる過保護な推しに溺愛されて、将来ダメな大人になりそうです〜 水間ノボル@『序盤でボコられるクズ悪役貴 @saikyojoker

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