神様に恋した。頼ルート

なゆお

第始章第始話

『君はまた死のうとしているの?』

そんな声がした。

ここはクローゼットの中であった。

今、僕は自分の心臓付近目掛けて、包丁を自分に向けている。

遺書も書き、やりたい事もやり、

もう人生に悔いの無いので死のうかと思っていた。

僕はすっかり死にたい気持ちが無くなり、

代わりになんで馬鹿な事しているのだろう。

と思って来た。

寝よう。寝れば、何ともないさ。


8月26日。

僕は目覚める。

学校の準備をしよう。

僕は、今から地獄へ行かなければならない。

僕は、虐められているのだから。

現在、10時30分。

行こう。


歩く。下を向いて。現実から目を逸らすように。僕は、気が付くと学校に着いていた。

行こう。

現在、11時20分。

ガラっ。

扉を開けると皆の反応はそれぞれである。

ニヤニヤしているもの。

来るなよ。とガンつけてくるやつ。

見て見ない振りするやつ。

あぁ、来てしまった。

地獄に。

これから来る災厄は

どうやら逃げられないようだ。

現在、14時11分。

「うぇ」

「キモイんだよ!」

「ごぉ!」

「チッ!」

「かは!クッ!」

僕は現在虐められている。

殴られる。痛い。やめて欲しい。

全てが相手に通じないであろう。


僕は、死ぬ決断をした。

靴に画鋲が入っていたのである。

「…。そうか、君たちはそんなに僕に傷ついて欲しいんだね。」

死のう。傷ついて欲しいなら。


現在、23時30分。場所、クローゼット。

刺そうとした。でも、手が震えてさせない。

死にたい。俺は包丁を、動かした。

死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい!死にたい!死にたい!死にたい!死にたい!死にたい!死にたい!死にたい!死にたい!死にたい!死にたい!死にたい!死にたい!死にたい!

でも!何で!何で包丁は動かないんだよ!

死にたい!死にたいのに!今まで傷ついてきたのに!何で!ああああああああああああああああああああああああああああああ!

死にたい死にたい死にたいでも、

生き、死にたい死にたい生き死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい生きた死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい生きた死にたい死にたい死にたい生きたい!

僕はは!誰かを!救いたい!こんな僕を!

僕みたいな奴らを!生かせたい!

僕は決意した。僕は惨めで、どうしようも無いほど、弱い。けど、僕は僕自身を死なせたくない。僕は、クローゼットを出て、

頭を冷やしに、外に出た。

夏だけど、夏なのに涼しかった。

僕は隣に建ててある神社に行った。

何となく。

現在、8月27日、0時9分。

「懐定神社…」

ここは懐定神社と呼ばれる所だ。

幽霊がいても、殺されるなら、いい。

俺はまだ死にたいと、願っていた。

神社に着いた。そこに、女の人がいた。

その時、俺は心臓がもたないくらい、

心臓が鳴り出した。何故ならばその子は可愛い。一目惚れだと思う。

「こんな所で、何やってるの?」

凛々しい声、とても、綺麗な髪は後ろでまとめられてる。

神様だ。

これは擬人法だ。本当に神様に見えたんじゃ無い。

でも、それぐらい、とても、美しかった。でも、これが世界をも壊す死神だとは知ら無かった。

「死にたいんだ。いじめられててさ。でも、死ねなくて、訳も無く、来たんだ」

何言ってんだ?僕。そう、思った時には、もう遅かった。

「名前。何て言うの?」

「神道 頼」

「あぁ。そっか。じゃあ、私が何とかしてあげる」

「何言って、」

『虐めは無い』

「えっ」

『私を忘れて』


「ピピピピピピピピ!」

「…」

目覚まし時計の音で目覚める。

今日は8月27日。

「ガラっ」

「おはよぉー」

「えっ?」

「どうした?」

あれ?俺昨日まで虐められてなかったか?

「ご、ごめん。おは、おはよう」

「おう」

どうゆう事だ?

「おはよー!」

「うわ!」

「びっくりした?」

「う、うん」

「ごめんごめん」

「あ、あぁ」

「ねぇ、反応薄い」

「ごめん。誰だっけ」

「えっ?僕?酷くない?小枝 モヤシだよ。冗談でも酷いよ」

「ごめん。小枝さん」

「モヤシで良いよ!」

「う、ん」

現在、15時26分

俺は、神社に行っていた。

「あれ?」

「また、来たよ」

「そう。ん?また?」

「うん」

「君は、何者?」

「僕は普通の中学生だよ」

「本当に?」

「うん。君は、何者?」

「ちょっと凄いお方だよー」

「へー。」

人と言っていない辺り、怪しい。

お方でも意味的には人だけど。

「君の、おかげなの?」

「うん」

「じゃあ、ありがとう」

「えっ?」

「この恩はいつか返すよ」

「…。凄いね」

「何が?」

「何かお願いするのかと」

「いや、これ以上貸しは無しにしたい」

「そう、わかった」

「何すればいいんだろう」

「健康に過ごして!」

「そんな事で良いの?」

「うん」

僕は知らない。これから沢山、傷つく事を。

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