School Caste ──スクールカースト── 学園の頂点者
@tamagoto_kimi
第1話 陰キャだったよね
簡単に言うと、スクールカーストの底辺に位置する人間だ。
ちなみにスクールカーストとは、学校生活における地位のようなものだ。上位者は陽キャと呼ばれ、下位者は陰キャと呼ばれる。後者が俺だ。
スクールカーストの上に登れば登るほど、学校生活での実質的な権力があたえられる。
それを酷使するやつもいれば、それを使わないやつだっている。
また、スクールカーストの頂点者(スクールカーストの頂点に上り詰めた人)は、2つに分けられる。正しい者と、曲がった者。簡単に言えば、曲がった者とはヤンキーみたいなものだ。
これがスクールカーストを簡単に説明したもの。俺は、陰キャ中学生という今の時代を糧にして高校生では陽キャになる!!
***
桜が舞っていた。春の入学式。
「うおお、俄然緊張してきたぁ」
俺の入学する高校は中学生のときの友達はいない。というか、同じ中学の人はいない。
なぜかって?中学のときに陰キャと呼ばれていた人間が高校生になって陽キャになったら変な風に見られてしまうからだ。
しかし、それの欠点もある。知っている人が1人もいないということは話す人が居ないということだ。
つまり……これは……ピンチである!!!!
どうしようどうしようどうしよう!!
俺は今まで陰キャだったわけで、つまり、コミュ障である。
「うおお、どうすればいいんだ!」
とりあえず入学受け付けをしに行くか……
俺が入学した高校、
俺の名前は『き』で始めるので名前の順で並ぶと少し前のほうだ。
イスに座り、数分後に入学式が始まった。
校長が壇に登り話を始める。だいたい校長ってのは話が長いのだ。
俺はお前の長ったらしい話を聞くためにこの高校に来たんじゃねえっての
ようやく校長の話が終わったと思いきや、校歌を聞かされた。
こんなん聞くんだったら家でアニソンでも聞いてるわ、ったく。
暇なので周りを見る。右隣にいるやつは……コイツ……!!オタクだっ!!
そいつはメガネで出っ歯で細くてまさにアニメに出てくるようなオタクキャラだった。
左は……
それが、運命の出会いだったのかもしれない。(てきとう)
うおおお!!なんだこれ!すっげえ可愛いじゃんか!!ってかおっぱいでけぇー……
美女だった。茶髪に巨乳で美人で……えっと、まあとりあえずおっぱい。
俺がまじまじと見ていると美女がこっちを向いて目が合った。
ニコッ。そんな微笑みだった。
……うわぁ!!
俺は恥ずかしくて目を逸らしてしまった。
ああ!何やってんだよ俺!ふっざけんなよ!!
***
入学式が終わった。
さっきの
そう、これは──
「あ、あのっ!!」
俺がスクールカーストを登りつめ──
「俺と、友達になってください!!」
陽キャになるまでの物語である──。
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