第12話
魔物に囲まれた状態で必死に魔物を捌き、馬車を守っていたリーリエたちの元へと戻る。
「あっ、おかえり……氷結花は採れたかしら?」
「問題なく採れたよ」
僕はリーリエの言葉に頷く。
「もうここにいる意味はない……サクッと帰るよ」
「了解よ……キリエ、行けるかしら?」
「少々お待ちください」
話を振られたリーリエの言葉にキリエは答える。
これまでちょこちょこある程度の威力を持った魔法を乱発していたキリエは特大の魔法の準備を始める。
その代わりに僕が戦線に入って魔物の狩りを始める。
「準備出来ました!」
数分ほど経った後、魔力をために溜め、詠唱を唱え続けたキリエが声を張り上げる。
「ぶっぱなして頂戴!」
「了解ですッ!我が法衣、我が宝玉、我が王杖!輝かしくは無業の歴史『アルフィランマ』」
キリエの手にある杖から巨大な炎の龍が飛び出し、魔物を焼き尽くして進んでいく。
「ラレシア!馬車を引いて!殿は僕がやるから!サクッと戻るよ!」
「了解です!」
ラレシアが馬車を引き、リーリエとキリエが慌てて馬車に乗って進みだす。
そして僕は馬車の方へと向かおうとする魔物へと短剣と魔法をぶつけて倒していく。
「さようならっと」
ある程度の魔物を間引きたタイミングで僕は短距離転移を発動して馬車の方へと転移する。
「おかえりなさい」
「んっ。ただいま……ここまで来ればもう追ってこないだろうし。後は行きと同じで僕の魔法で道中の魔物を狩り尽くすだけ。イージーゲームだね」
「えぇ。任せたわよ」
「うん。任せて」
ラレシアが引く馬車の中に座る僕はリーリエの言葉に頷き、魔法の発動の準備を始めた。
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