第30話 田舎村
「兄さん助けて!」
「ミシラ! はやく手を掴め!!」
「兄さんご……めんね……」
「ミシラー!!!!!!」
四の大地ガランヘイムに位置する辺境の田舎カルラ村に今災厄が訪れてきた。兄であるリヘンは村に襲来してきた何者かの手によって殺されてしまった。リヘンはミシラを殺した者はだれか分からない。
「誰なんだ……ミシラを殺した奴……」
自身の不注意で亡くなったと思い込もうとするがその途中には強い何かが心の中にあるそんな感覚だ。リヘンは自身の村を襲撃されたことにより住む場所も落ち着く場所ほかの仲が良かった者など色々失い呆然としていた。
「あれ。きみ大丈夫?」
何日も泣き続けたリヘンは髪がボサボサで目の周りもクマができて非常に見ていられない顔つきになっていたがそのリヘンの目の前に女神かと思えるほどの綺麗な美貌を持ち青色の髪に綺麗な水色の目、それはまるで天使と同じだった。そんな美貌を見たらリヘンも死んだのか……と思うのも仕方がないこと。
「あ……」
バタ……リヘンが倒れた。
「え、ちょっと大丈夫?」
「……」
気を失ったんだろうか、リヘンは綺麗な青色の女神のモモに倒れてしまった。しょうがなく天使は、自分の仮拠点に連れて帰ることにした。
「え……あぁ」
リヘンは目が覚めた。リヘンは目を開けた先の岩をみて、非常に混乱している。そこに優しく女性の声が聞こえる。
「起きました?」
「え……え……」
「あ。無理にしゃべらなくていいわ」
天使は優しく声を掛ける。その声を聴いたのかリヘンは岩に腰掛け深呼吸をした。その行動を見ていた天使は少し感心したようだ。
「ちょっと待ってて!」
「あ……はい……」
女神は洞窟の奥にシュタタと走り、誰かを呼ぶ声が聞こえた。一時経つと奥から女神と呼んできたであろうかなり顔が整っている男を連れてきた。そして岩に腰を掛けているリヘンを見た男は天使に話をかける。
「この子なんか訳ありなんだよルクス」
この顔が整いまさに美男子と言った顔つきはルクスと言う男らしい。
「え……ねぇ、リヘンさん。何かあったの?」
「え……」
なぜかルクスと言う人物はリヘンの名前を知っていた。でも天使はリヘンと言う名前を呼んできた時には言っていないそれじゃなぜ。とリヘンは思った。それを察した天使は一言後付けをする。
「ごめんね。ルクスは訳ありで色々変なのよ」
「レイラそんなこと言わないでよ……」
天使の方はレイラと言ったか。この二人の名前は生涯一生忘れることはないだろうとリヘンは思った。そしてレイラは一気に真剣な表情になる。
「ところで何が起きたの?」
「え……はい」
そしてリヘンは次々と話した。
話をまとめると、平和に暮らしていたリヘンとその妹ミシラはいつものように畑仕事や薬草探し、いたって変わらない日常だったが。それもある日突然空が緑色に変わり村人やほかの冒険者が空を見上げていたらしい。そして変色した空から一滴の雨粒がある村人の頭にポツリと落ちると、その村人の頭が腐り溶けた。それを見たら村人や冒険者が混乱するのも当然だろう。
数時間が経過すると、リヘンとシエラが避難していた家の周りがざわついているのが分かる。もちろんリヘン窓からあたり一帯を見ると飛行生物が複数そこにはいた。リヘンは昔からこの手の魔術の事を心得ていたので頭の中で考え結論をだした。
「あいつは召喚魔術か? 黒魔かもしれない」
黒魔ならこの近くに操縦者が居るかもしれないそれを倒せばこの襲撃は収まるそう考えたリヘンは雨が当たらないように服を多重に着て外に飛び出した。これがリヘンの最大の過ちだった。
周りにいないことを確認したリヘンは妹ミシラの所に戻るとそこには崩壊寸前の家の中にいるミシラの姿が目に移った、リヘンは焦った、焦った結果手を伸ばすことでその手をつかんで引っ張ると言った作戦に出たがもちろん失敗した。
そして妹は目の前で変色した騎士風情の者に剣で背中を貫かれ殺されてしまったようだ。
リヘンはその場で泣き崩れた。
「リヘンさん大丈夫だよ……私たちが倒してあげる」
その優しい言葉を聞いてさらにリヘンは泣く
「私たちは強いから大丈夫そしてこのルクスは私より強いんだ」
「レイラ……そいつ、あれかもしれない」
「ルクスさん殺した者が分かるんですか?」
「いや、少ない記憶の中から出てきたものだけど……」
「何でもいいんです! 教えてください!」
「レイラも知っていると思うが、おそらく【
「
「でもなんでそんな魔獣がいきなりここに現れるのだろう……」
レイラはそう思っていたがふとルクスの方を向いたら、ルクスは冷汗をかいていた。
「どうしたの?」
「いやなんか分からないけどなんだかすごく嫌な雰囲気がするこれは一筋縄ではいかないよレイラ」
そしてこれからリヘンも一緒にルクス達と行動するのであった
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