第14話 覚醒そして呼び起こし
「あれは何なんですか……」
「これは本当に
二人が見た光景は想像を絶するものだった。さっき戦ったであろう城の地下から一本の紅色の線が出たと思った次の瞬間周りに響き渡る爆音と共に、王国の大半が腐食を食らっている。逃げ回る民や泣き叫ぶ人々いろんな人たちがいた。
「あらあらどうしたのですかお二人さん……片方はこの大地の守手の一人でもある
「お前許さない……お前よりうんと強い人がいるの!」
「あらあら、それは楽しみですねー。ここの守手の力量は図りしれました。では仕上げと行きましょう《
そうするとリブルヘルンは両手を開きその開いた手からは闇ともいえる煙を放つ。その煙は周囲の物を腐らせてリブルヘルンの体内に吸収させていく。リブルヘルンはたちまち闇の煙を全体に纏いシュリを攻撃する。
「シュリ危ない!《
「ありがとうございます」
「気を付けて……相手は
「分かりました。だけどレイラさんだけに戦わせるわけには行けません。私も戦います!《
「これはありがたいです!ありがとうシュリちゃん」
シュリの全体強化ですべてのステータスがアップしたレイラは個人単体魔法をリブルヘルンに向けて放つ。
「《
レイラの声と同時にレイラの背後から無数の氷の刃が召喚される。今回はシュリのおかげでレイラの火力が数倍上がっているおかげで見事に刃は命中し、リブルヘルンをひるませることに成功した。
「ふぅ、よくあなた様たちはやりますね。少しは見直しましただけど、所詮強化してこの程度私の方がまだ上です!《
「なんだあれは!」
「これは流石に……」
二人が見た者とは、今までリブルヘルンが吸収してきたであろう人たちを使った
「あれー、なんか楽しそうじゃない。いまあれ何やってるの?」
「あなたも早く逃げなさい!。この国は終わってしまう……」
「だから何があったの?」
「それがなんでも四死聖典と言う組織の隊長が襲撃を掛けたらしくて、そこに神姫様と心眼様が居るので心配ないかと……」
ルクスは観光途中に上空でリブルヘルンとレイラ、シュリが戦っているのを確認して呑気に住民の人に聞いていた。ルクスがその場を立ち去ろうと瞬間。
――ルクス!ルクス!私の為にそんな事を……――
「あれなんだ、俺は誰かを守ったのか……わからない」
ルクスは両手に持っていた買い物袋を下に落とし、ルクスの目は急激に紅色に変わる。
「あれ……レイラは俺が守ったの?分からない」
「ねぇ、急にあなたどうしたの」
「君だれ?」
ルクスは今までのキャラとは反してすべてを無くしたような声で話す。
「なんかどんどんと頭の中に入ってくる……」
――ルクス、あなたは今目の前の魔人を倒さなくてはなりません。また昔と同じようにすべての物を失う可能性があります――
「あぁ、そうしたほうが良いらしい」
その頃レイラ達は死龍二体に襲われていた。どんな攻撃をしても全て弾く死龍を相手じゃ流石に不可能だ、それにリブルヘルンときたらもう待つのは死のみ。レイラが最後にシュリに話しかけた。
「ごめんね、黙っていて……私は実はここの大地の守手、皆が俗にいう四大英雄の一人、
「いえ、あえて光栄です……まさか本物に会えるとは……。でも私たちはもうここでさよならですね……」
二人は最後の別れの挨拶をして攻撃を食らう準備をしていたのだが、死龍の放った光線が二人に当たることはなかった。雷がゴロゴロとなった擬音が似ているような音が目の前から聞こえた。二人は一瞬の出来事で目を瞑ってしまった。
「ねぇ、俺の仲間に何するの。お前誰?」
二人が目を瞑っている間に聞こえた声ははっきり分からなかったが確かにそう聞こえた。助けが来たと思ったレイラ達は目を開ける。
そこに居たのはいつもと雰囲気がだいぶ違うルクスの姿。
「え……ルクス?」
「これがルクス君……?」
「なんだ?」
レイラは昔のルクスの容姿を覚えていたのでポロポロと涙を流す。そしてルクスは二人を励ました。
「よく頑張ったな……」
「ルクス……」
「ルクス君!」
そして待ちくたびれていたのだろうリブルヘルンが突然の登場の謎の人物ルクスにお前は誰だと質問を投げた。
「弱者に名乗る名は無い……そして俺の仲間がお世話になったな」
「誰が弱者だ!。死んで詫びてもらいましょう《
実際はかなり強力の技なのだろう。普通の冒険者なら即死んでしたその技だが今回は相手が悪かった。その攻撃を真っ正面から受けたルクスをみてリブルヘルンが大きな声で高笑いをした。
「自分を強者と勘違いをして死ぬ、これはお前の傲慢さが原因だな次の人生ではまっとうに生きるのだな」
「勝手に話終わらせないでもらえるか?」
無数の属性で出来た霧の中から聞こえたのは確かにルクスの声だった。
「こんなもので俺をやれるのか?。次は俺の番だな……」
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