RainboW

八雲真中

第1話

「Hey hey Kimura... willst du...?(訳:ねぇねぇ木村...あたいと...する?)」

「へ?何を?」「Auch wenn ich weiß...(訳:分かってるくせに...)」

時は十二月二十四日、"クリスマスイブ"。隣にいる女子、もとい俺の彼女はそう言った。俺の名前は木村人兎。東京都出身の東京都育ち。いわゆる超都会だ。親はどちらも医療関係者でお金をたくさんもらっている。だが、俺には一つ難点がある。顔が整っていない。それでも俺の彼女は隣にいてくれる。俺の彼女は、暁・アーデルハイト・華。ドイツの日本のハーフだ。しっかりしたスタイルでありながら顔は美人。おまけに金髪ときた。それでも彼女にも一つ難点がある。日本語は完壁に理解できているのに話す時がドイツ語しか話せないという点だ。それで俺もドイツ語は完璧に理解できているが話せないという皮肉な構造になっている。この後こんなことになるとは思ってもいなかった...。

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