世界にダンジョンが出現したらおそらくこうなる

るいす

第1話 説明

世界にダンジョンが出現してから30年が経過した。初めのころは、やれファンタジーだ。俺tueeや騒いでいたが、そんなものはやはり空想だった。


ダンジョンに挑む青少年が後を立たず、日本の人口は3分の2まで落ち込んだ。しかし、魔石を使ったクリーンエネルギーは世界が侵されている温暖化に歯止めをかけるとして魔石以外での発電を禁止された。


日本の治安は維持されているが、経済的には貧民国となり、人口が減ったため職につけない人はほとんどいない。そんな少数の人間はダンジョンに一縷の望みをかけてはかなく散っていく。そんな世の中になっていた。



では、他の国ではどうかというと人口の多いインドや中国はダンジョン攻略に多大なお金を投資している。そのお金を受け取って武器を引き渡すアメリカやロシア。世界のパワーバランスは日本が下になっただけで上位陣は変わることはなかった。



それでは日本でダンジョンを攻略している人はいないのかと言われるとそうではない。ダンジョンは放置するとスタンピートという魔物があふれ出す現象が起こる。そのため自衛隊が定期的に間引きを行っている。だがそれも銃が通じる範囲での話だ。


銃が通用しなくなる中級ダンジョンになると海外に応援を要請して間引きを行ってもらっている。その費用も日本に大きくのしかかっていた。


そんな現代でネグレクトにあい、養護施設に預けられていたが12歳となり独り立ちをすることになった春樹こと俺。人を信用できないため学校にも行かずダンジョンで魔石を集める探索者になることを決意した。


養護施設の人は止めはしたが、どこか本気ではなかったと俺は感じた。


3年後、15歳となった俺はスライムダンジョンを買い、魔石を定期的に探索者ギルドに卸している。必要な道具はゴム手袋のみ。3年もスライムを討伐していると聞くと負け組かと思われがちだが、3年間ダンジョンに潜り生き残っている人はベテラン扱いとなる。


それほどにダンジョンは過酷なのだ。しかも俺は日本が消費している魔石の5%をスライムダンジョンのみで産出している。それは3年という月日をかけてチャート表を作り、スキルをフル活用した結果だ。


ちなみにスキルとはダンジョンにはじめて入場した際に得られるものとスキルポイントを消費して得られるものの2種類が存在する。しかし、俺の持っているスキルは1つのみ


そのスキルは【ドッペルゲンガー】だ。

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