日のしけてこぶしのみのる香海かな/あまく季吐くいきにひたるる
日のしけてこぶしのみのる香海かな
あまく季吐くいきにひたるる
ひの湿気て辛夷の実るかふみかな
甘くときつく息に浸るる
未言
香海(かふみ、こうみ)
噎せかえる程の香りに満ちて、今にも溺れてしまいそうな空間。
広い世界を満たす程の花の薫り、波重ねて深く染み付いた磯の香り、しがみついたあなたの体の匂い、香海に溺れて死にたくもがな。
季吐く(ときつく)
季節を想わせる草花や天地が、息をこぼすように風を薫らせること。
梅の吐息、パンジーの溜め息、欅の芽吹き、アスファルトの焼け火照る息、金木犀の細息、菊の酒息、風花の息吹。
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