エピソードその3 聖女を助けろ

第47話 潜入の前に、イケメンクズは現在

潜入の前に、イケメンクズは現在


LV1のスライムを1週間かけてようやく2匹倒したセイヤ、LVは一応2に上がったがそれでもLV1のスライムを倒すのに丸一日以上かかる。

相手からの反撃が無いからまだましだが、そんな時間が何時までも続くかと言うとそんな事は無い。

誰も来ない物だと思っていた洞窟に人の声がこだまする。


《おいこの先でいいのか?》

《ああゾラ教主様の言っていた生贄の祭壇はこの奥だ》


松明を持った怪しい一団、全部で10人近くいる。

そして彼らの後を鎖でつながれた女達が引き連られて行く。

その数5名、中には高そうな服を着た女性が一名いた、その顔は美しく他の4名の女性とは違う雰囲気を醸し出していた。


《乱暴はおやめなさい》

《聖女だか何だか知らないが、逆らうと痛い目に合わせるぞ》

《やりたいならやりなさい、あなた方のようなよこしまな者に何をされようが私には痛くもかゆくもありません》

《なんだと!》

(何話しているのか全く分かんねー、だがあれはよくある生贄?この先に何かあんのか…)

《おい 無駄なこと話していないでさっさと行くぞ!》


一行が去った後、セイヤは好奇心からその後をついて行くことにした。

まさか救い出そうなどとは思わない、それほど正義感が強いわけでもないし、ただ女を5人も連れて来て何をするのかは知りたいところだ。


《ようやく着いたか》


そこは広い空間だった、入口には鍵付きの扉が有ったが黒マントを頭からかぶった男が魔法のような呪文を唱えると、その扉は消え失せぽっかりと黒い穴が空く。

そいつらと奴隷が全員中へと入って行った後もその穴は消えなかったのでセイヤも入ってみることにした。


《すぐに用意しろ》

《は かしこまりました》


そこには5つの寝台が有りそれぞれに拘束するための鎖と首輪が取り付けられていた、真ん中の寝台には先ほどの美しい女が縛り付けられ。

その他の寝台には他の女子達が次々に縛り付けられて行った。

(うわーエロ)

生贄とみられる女性達は真ん中の女性以外全て服をはぎ取られスッポンポンに。

年の頃は16歳から20歳とみられる、肌はピチピチその胸も今まで見て来た女性より大きくいつの間にか前かがみになるセイヤ。

(うほーすげー)

【ポーン、クエスト発生】

(なんだ!)

【聖女を救出せよLV20:聖女が死ねば失敗、生贄が3人以上生き残れば成功】

(なんだ?クエスト?今までなかったのにいきなりかよ!)

(しかも聖女?)

目の前の女性を助けろと言われてもこの状態で出来ることなど何もない。

(嘘だろ俺はまだLV2だぞ)


《おい お前何してる》

(! 終わった…)


隠れていたはずなのだが、後から入って来た覆面邪教徒の仲間に見つかってしまったセイヤ。

クエストどころか自分が捕まってしまい絶体絶命!

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