第17話 褒章って…

褒章って…


いやこれアプリゲームではありなのか、このゲーム所々で死を思い起こさせるが、逆に俺達を舐めてるような部分が垣間見えたりする。


「転移魔法…」

「それはいつでもこの村へと帰ってくることができる魔法ですじゃ」


いつの間にか村長が歩いて近寄って来る。


「魔法?」

「マジシャンでは無くとも転移魔法は使えますのじゃ」

「そうなんだ…」

「それとわしからもプレゼントじゃ、大した物ではないがな…」


その手から受け取ったのは巾着、中にはお金が入っている様子。


「旅の役に立てばよろしかろう」

「有難うございます」

「おにーちゃん!」

「おー アーリアか」村長


見ると先ほど狼に嗅ぎ付けられた家にいた女の子2名、2人は姉妹と言う設定なのだろう。

妹の名がアーリア、姉の名がスーリア


「先ほどは助けていただきありがとうございます」

「いや 僕は別に…」

「何々、謙遜することは無かろう、あそこで声を上げなければこの子らは食われていたやもしれぬからのう」

「お兄ちゃんこれあげる」


少女が差し出したのは綺麗な水晶の玉、大きさはそれほど大きくはないが透明度はかなり高い。

糸で網状に縫われた袋を同じ糸でペンダントネックレスのようにしてある。


【少女の願い・ペンダント 災いから身を防ぐDF+10、子供や女性から好かれる】

「またこの村に立ち寄ることがございましたらいつでも声を掛けてください」スーリア


姉の方はいつの間にか綺麗な女性へと変化していた、いやいやそう言われてもNPCと何かするなんて。

下手すると又クエストが発生してしまい、先ほどのようなクエスト3連発とか無理。


「あ~ はい、その時は寄らせていただきます」


いつの間にか少女は俺の手を取り、反対側の手は綺麗な姉が握っている。

勿論その晩は彼女らの家に泊ることになって手厚い接待を受けた。

いやいやHなことなどしてはいない、だが2名共に俺に引っ付き離れないのだから。

一応鑑定スキルで調べて見たが、このアプリゲーム内でHも可能らしい。

(マジ、いやその度にクエスト出てくんだろうなたぶん、命かけてまでHはしたくない)

悪しき考えを持てば死が近寄って来る、逆に良い行いを心がければいつかこの世界から抜け出すことができる、解説者はそういうことを言っていたはず。

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