第39話



 金属野郎が動けなくなり、危険な行動を取らないであろう状態になった時、私は奴の部屋に戻ったんだ。

そして一人頷いた。

此の部屋にはもう一つの扉がある。

しっかりと留めてあって隙間が見えないようだが、奴と格闘している間に綺麗に嵌められた金属板を見つけていたんだ。

それがおかしい事にちょうど扉くらいの金属板だとしたら?

間違いなく扉だろう。

さて、然し、どうやって扉を開ける?

変な呪文とかあるとしたら、もう私の想像を超えてしまっている。


 私は、此の部屋に一台しかないPCの前に行き、画面を見つめた。

廊下でレーザーを撃ちまくって壊したブロックのうちの一つに、このPCに繋がっているブロックも破壊してしまっていたのだろう。

PCは単なる粗大ゴミになっていた。


 私は、此の扉だと信じている金属板の前で、葉巻に火を付けた。

暫く燻らせていたけどね、急に疲れが出てその金属の扉、もしかしたら単なる壁?に体をぶつけるように身を寄せたんだ。



 ガンベルトで締め付けてあるコルトが壁に当たり、音がする。

此の音は?

向こう側は間違いなく空洞だ。

私は葉巻を加えながら無駄な事だと知りつつも扉を押してみた。

開いたんだよ、鋼鉄の扉が。

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