探偵side♯0/調査員タツ〜何だよコレ、オレが思ってた探偵じゃないじゃん

※知らない方への探偵紹介です。お話してるのは大きい熊みたいな女のタツになります。



 NTR…寝取られ…私の青春はそこに殆どが費やされた。


 NTRとは戦争だ!男と女の戦争だ!

 奪い、奪われ…そして私は男を奪った側だ。

 ただの泣き寝入りは許さない。奪うか、流行りの言葉で言うところの『ざまぁ』する。

 ただ、涙を流して去っていくなんて許さないぞ!

 私阿修羅道場一の武術の使い手、根多(予定)龍虎!死ににくい肉体で今日もざまぁだ!


 ざまぁ、再構築、後悔、景色の綺麗な病院。


 その理念を元に…だからこそ私はNTR探偵社を立ち上げた!


 …すまん、言い過ぎた。


 私は大事な事は2度言うタイプだが…今回は嘘をついたので2度目は本当の事を言う。

 そこが私の評価されるポイントでもある。

 

 まず、別に青春時代はそんなNTRな毎日みたいに暗くは無い。

 今の高校時代からの彼氏、根多博之がそんな感じだっただけだ。

 何故なら別の幼馴染の通称クソイカと付き合っている時に、ヒロは浮気されてんのに様子を伺うという暴挙に出たからだ。半年以上も…


 私自身は道場で鍛えたり、ゲームしたり、甘いもの食ったりエロゲしながら快楽に溺れたりした。

 余りに快楽に溺れるとたまにヒロが逆上して私を快楽拷問する、kawaii奴め♥

 私はポイントを抑えヒロを甘やかし誘惑した。

 そんな感じだ、よく覚えてないがな!

 

 誰かが何かを騒ぐが興味ない。私はのんびり楽しくヒロとの快楽に溺れたいだけ…法を守り安全に。


 しかし家族、後輩、先輩、知らない奴や近所の犬までが私に牙を剥く。

 私の誰もが羨む学校チャンピオンのアイドル(自称)のこの私に嫉妬しているんだろうな。

 正直、私に襲いかかればカッコいいとでも思っているのかと思うぐらい牙を剥く。


 本当はざまぁとかもどうでも良かった、方法がよく分からないしな。

 とりあえず殴れば良いと思っていたが、知らない人を殴るのも気が引けるし、そんなに殴るの好きじゃない。

 しかしあまりに唐突に襲いかかって来たら私もざまぁするしか無い!暴力無しで!


 話が脱線している?そうだな、戻そう。


 つまり…幼馴染から男を寝取ったが、高卒で知り合いのエロゲ会社に就職した結果、業績の悪さに職場が閉鎖。

 そこで左遷された部署がNTR探偵社だった。

 終わり…

 簡潔に言うと切ないな…現代の闇だよ本当に。


 探偵社を初めて数日、適当に電柱にチラシ貼ったり(違法)ポストに投函した。対面では緊張するから駄目だ。そしたら依頼が来た。

 猫のメロを探して欲しい…と。馬鹿か?


 分かった!と元気良く言ったものの、役所にも連絡しといた方が良い旨を伝え、どうでも良いから散歩でもするかと思っていたら、運命の悪戯か私の身体能力故か?

 見つけてしまった…が、猫のメロちゃんは残念ながら既に野良猫にNTRされていた。

 なーごなーご泣くメロちゃん。

 子を産んでしまいよくわからん軒下にいる猫…私が無理矢理連れてこうとしても魅了された幼馴染の剣聖の如くヘイトを集めるメロちゃん…こりゃ駄目だ。 

 

 ここから解決編だ。

 役所に電話した後、そして依頼主に会った。


『貴方の愛するメロちゃんこと、剣聖猫はNTRされていました。NTRが何かって?つまり寝取られていました。ざまぁしますか?それとも飼い主やめますか?』


 何か依頼主が激昂して、帰れとか騒ぐから帰った。

 フン!ざまぁも出来ないのか?


 その後も同じ様な動物を探せやら蜂の巣を取れだとか何だかよくわからん依頼に適当に対応した。

 ちなみに蜂の巣は落とした直後にピンボールの如く巣が家の中に入っていった。

 依頼主が私を殺すというが、頑丈な私を殺す事はできず、しかし虫嫌いな私は近付く事が出来ない為、虫の扱いが得意なヒロの家の居候の根暗の虫マニア・暗転を連れてきて何とかさせた。


『出来ねぇ事はしねぇほうが良いだよ…馬鹿でねぇか?…』


 ムカつく態度とコイツは思ったより巨乳で、ムカつく台詞と共にツンと上がった乳輪で私の事を指してきたから、千切れない程度に捻り上げたら逃げた。

 私だって感謝の言葉ぐらい言いたいがその前に発情期のネコの如く牙を剥くからこうなってしまう。


 後日、前の会社の社長と、親会社のオーナーから連絡が入った。

 

『何をやっているのか知らないけど苦情が凄い…後、2人つけるから苦情は来ないようによろしく』


 金取って無いのに苦情する奴がいるんか!?

 タダより高いものは無いと勉強したようだな?


 2人って誰よ?ケーキ三銃士か?私はスポンジでクリームとイチゴがフゴッ!?



 彼氏のヒロにいきなり口を塞がれた。 

 知らない奴から後ろから襲われたら問答無用で脇腹に肘鉄して折るが、彼氏のヒロだ。

 塞いだ時の手でわかる。

 レロレロ手の平を舐めると『忘れてた!』と言いながら手を離したからそんなにココ(路上)でしたいのか?

 だったらヤッてやると襲いかかったらスタンガン(改造)を食らった。骨が見えるレベルの電圧か私を襲う、愛が強すぎるなしかし。

 糞尿垂れ流しながら失神したアイドルの私をよく分からん事務所みたいな所に連れて行った。

 『定満会直径根多組』


 私が中学の時、拉致されたところやないかい!

 てか、ヒロの叔父さんの家だ。

 なになに!?愛が強すぎてコンクリ詰めして日本海に沈めるなんてどうなのよ?

 

「タツ、ここから3人で探偵社をやるがお前が主にやれ。それを俺達がジャッジするから。俺が室長、お前が調査員、イクエちゃんが事務員で…」


「その通りイクエちゃんもいまーす!ネタキュンシュ(ヒロ)と同じ大学で愛人のよ♥パートだけどスーツ姿でできる女とやりたいネタキュンシュに応えるわ♥」


「いや、しない。何でだよ…」


 このクソ女は淫乱眼鏡、高校時代、ところ構わず独り慰めを行っていた洗脳やら暴力が得意の165センチ程の巨乳変態女だ。


 今の登場の仕方もアンパン人間に出て来る以前は主役級だったが今やバーターである哀れなドギンみてーな奴と同じ、つまりモブ。

 

「事務所代は高いからネタキュンシュの叔父さんの事務所を借りたわ!タダで!結果、暴力団の下部組織になったわ、ウケる(笑)」


「「えぇ?」」


 何がウケるのか知らないが、コイツも頭がおかしい。

 そんなこんなで私の探偵生活が始まった。



――――――――――――――――――――――――


 プルルルフルルルル…


「はい!こちらNTR相談探偵事務所会社?とにかく探偵!何ですか?探偵が必要ですか?それともNTRざまぁ?」


 会社名が長すぎて間違えてた…間違えているかどうかすら分からない。


「いえ…私の彼氏のお話なんですけど聞いていただけますか?」


 まさか人間からの相談が一本目からこんなハードだとは知らんかった…


 

 

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