NTRレ女side ♯1 直太君にメチャクチャにされるために、その1
―――女の子に何やってんだ!いい加減にしろよ!―――
「女の子が何やってんだ…いい加減にしろよ…」
私の全て…私の初恋であり永遠の恋…私は新谷直太君に恋をしている。いや、恋以上のもの。
それも小学生から…ずっと、ずーっとだ…
きっかけ…些細な事かも知れない…
小学校に乱暴者のキヨシという子がいた。
よくある話だ。暴力的で頭が悪い乱暴な子供…と言っても小学生だから仕方ないかも知れない。
でも…その時、もし自分が暴力や嫌がらせのターゲットになったら?
その恐怖は少しでも間違えれば一生付きまとうトラウマものだ。
その乱暴者がいつもの様に男子と喧嘩していた…どこで話が出たのか…その喧嘩を先生に密告したのが私という事になった。
私は元々、自分の意志表示が苦手でクラスでも浮いていた。
でも友達はいた、休み時間に一緒に本を訓むような大人しい友達数人。
そんな人種が厄介事に首を突っ込む筈がないのに…
しかし、登校するたびに乱暴者のキヨシが私に嫌がらせをするようになった…スカートをめくる、定規で叩く、水をかける…そんな事をされている私を、友達は見て見ぬふりをした。
元から静かな人の集まりだったのだ…騒ぎを引き込む様な子は嫌だったんだろう。
いつも…大声では泣けずトイレや家で泣いていた。
数日経ったある日…隣のクラスから家が近くの幼馴染、幼稚園から一緒の直太君が急にやってきた。
「キヨシって誰?女の子虐めてる奴いるでしょ?」
突然、自分のクラスの友達とやってきた直太君は、キヨシ君を探し始めた…キヨシ君は…
「そんな奴いないんじゃない?キヨシって誰?」
「あぉそう…じゃあ違うクラスかなぁ」
平気で嘘をついた…
直太君は友達とクラスから出て行った…何だったんだろう?
そんな事を考えているとキヨシ君が私の前に来た。
「郡…またチクったのかよ…お前には分からせないと駄目だな。鉛筆でチクりませんって書いてやるよ」
な、何で?と思ったが私の腕を掴み鉛筆で書こうとしていた…私は怖くて…動けず少し漏らしていた…そして鉛筆が私の腕に当たった瞬間…
キヨシ君が突然吹き飛んだ…違う…空を飛んで…直太君が助けに来てくれた。
実際には空は飛んでないしジャンプキックしてただけなんだけど…私には空を飛んでやってきた天使やヒーローのように見えた。
「女の子に何やってんだ!いい加減にしろよ!」
そこから直太君とキヨシ君が揉み合っていたが、直太君はキヨシ君に比べてそこまで身長も高くなければ強くもない。
しかし、直太君の友達が数人、雪崩込んで来た。
そこから一気に形成が逆転、キヨシ君は今まで乱暴していたせいか、誰も助けに来なかった。
複数人で一人をボコボコにするのが良いとは言わない…でも私を助けてくれたのは揺るぎ無い真実で、本来は一生付きまとう恐怖を永遠の憧れに塗り替えてくれたのは紛れもない事実だ。
それから私は少しトラウマになってしまい、教室で一人でいる時間が多くなって余計喋れなくなったけど…その代わり直太君に付きまとった。
「怖いから…一緒にいていい?」「あー、良いよ」
素っ気ない返事だったが、直太君と一緒にいるのは安心した、それに楽しかった。
強くて逞しいかと言われればそうではないし、特別面白い事を言うわけでもなければ本も読まない。
でも、とても優しくて心が強い人…だから一緒に入れた時間は幸せだった。
心配していた親にその事を話した。
直太君が助けたくれたんだよ、今も直太君としかちゃん話せないんだって。
そしたら両親は菓子折りを持って直太君の家に挨拶に行ったらしい。
すると前は顔見知り程度だったのが、お互いの両親も交流するようになって、直太君のお兄ちゃんやお姉ちゃんとも仲良くなった。
私の狭い世界は、きっとここで知る人達で完結するんだろう、それで良いと思っていた。思っていたのに…
女の子は成長するのが速いらしい…小学校高学年で月のものが来た。
直太君のお姉ちゃんに色々聞いた。
女の子の身体の事、そして男子の事。
そして学年が進み中学に入る少し前、少しだけ話す友達が言っていた。
「男子ってさ、何か汚いよね…それであんな事するんでしょ…私は嫌だなぁ…」
何やら昔から仲の良かった男の子が、一人でする性的な行為を見てしまい、疎遠になったらしい。
しかしその話を聞いた時、私は全く別の考えを持っていた。
(もし直太君がそんな事をしてるのを見てしまったら…私はどうなっちゃうんだろう)
生唾を飲んだ…何だろう…見たい…直太君の見たい…この衝動は何?
この時から…私の中の何かが胎動し始めていた。
そして保健体育の授業で聞いた行為について…これは…私は直太君以外考えられない…
中学に入る手前の私は…直太君と如何にそういう行為をするかで頭が一杯だった。
そしてついつい言ってしまった…約束が欲しくて、直太君以外考えられないから…
『い、いつか結婚しよう!絶対の約束!』
『うん!』
言っちゃったし、お返事まで貰っちゃった♥
調子に乗り過ぎは良くないからね、ゆっくり進めないとね♥
『でも紅茶の冷めない距離が大事って言うからね。すぐ熱して冷めるようなのは嫌だなぁ』
『うーん、じゃあ大人…結婚だから高校卒業までは付き合えないね…』
え?いや、そういう意味で言ったんじゃないけど?今、告白したんだけど!?これから付き合うんじゃないの?
『え!?あ、うん…そう…そんな…そう…だけど…』
最後の最後で「そうじゃない!」とは言えなかった。
違う!付き合って!と押しきれない自分が嫌だった…
でも…約束したから…それだけで十分だから。
それまでに私も…勇気が出せる様に変わらないと…
そして私は努力した、心が弱いのは知っている。
だけど実力がなければ、心はついてこない。
その過程で知る。そして意識し始めたらもう駄目だった。
私は欲がとても強いのだと…そしてその気持ちを、とりあえず運動と勉強に向けると凄まじい集中力を発揮した…
そして対人関係…我慢するためには…心を殺すしかなかった。
私の感情は全て直太君の為にある。そう思い込んだ。
そんな事を考えていると、昔みたいに人と喋るのに緊張するのは無くなった。
直太君と喋ること以外はどうでも良い事だから。
勉強中も部活中も、綺麗になる方法も、クラスメイトとの会話中も直太君の事を考える。
だからテレビ見ながらご飯を食べるように、周りの声は適当に流し、相手の欲しい言葉だけを機械的に話していた。
しかし…今度は直太君と極端に喋れなくなった…緊張する…興奮…する…ちゃんと喋れないよ…一瞬でも気を許すと唇や指、乳首、股間を凝視してしまう…
本当に高校まで卒業まで私の心はもつの?…その前に私の心が崩壊するような気がした。
そしてある日…私は知ってしまった。
直太君のお兄さんと偶然会った。
お兄さんはバイクに乗っていたので簡単な挨拶の後、お兄さんから『直太を見捨てないでやってね』とか言われ、お兄さんはどこかに出掛けて行った。
捨てる訳無い、それは私の心が死ぬ時だからだ。
でも最近…私が緊張するせいでちゃんと喋れてない気がするし、直太君の悪い噂も少し聞いていた…
何か友達と仲が悪くなり、それで喧嘩したらしい。
パサ…
そんな事を思っていたら、薄い本の束が落ちた…何だろうと思い、拾う。
お兄さんが落としていったんだろう…今日は出かけるみたいだから今度届けよう。
そうやって軽い気持ちで…私は運命を変える悪魔の書を持ち帰ってしまったのだ…
その悪魔の書はペロンっと置いた時に飛び出してきた…
『インランくノ一、幼馴染主君を裏切り快楽落ち』
何だこれ…私はめくった…めくってしまったのだ。
そこには…現代日本なのに何故か、毎朝一緒に登校する幼馴染のくノ一に守られる男子高校生。
くノ一はその男子高校生を愛し、その男子高校生もまた、くノ一を愛していた。
愛している部分だけ見たらまるで…まるで私と直太君だ…
しかし、くノ一は敵の忍者に捕まり一般人を使いエロい事をされたり、俺のものになれと忍者にエロい事をされるが心は折れなかった。
このクソ忍者はキヨシか?
そして元々性欲の強かったくノ一だが、気を強く持つ為、エロい事をしてくる忍者に『雑魚チ○ポ』『下手くそ』『一般人のほうがマシ』『ヘボチ○コ』等罵声を浴びせまくったが…実はその忍者、愛していた男子高校生だった。変装し洗脳されていたようだ。
そして一般人だと思っていた男こそ忍者だった。
男子高校生は洗脳が解け、自信を失いくノ一に謝罪して部屋を後にした。
それを知ったくノ一は心が壊れた。
そして…くノ一は敵忍者に狂った様にメロメロ、学校には行かなくなり、男子高校生は「しょうがねぇよな」と、寂し気に一人で登校した…
終わり
ペラッペラッ…あれ?…裏面と最後のページを繰り返し見る。
終わり!?これで終わり!?何これ!?全然消化不良なんだけど!?しかも自分を当てはめて読んでたから凄い気分が悪い!
他の!他のは!?…しかし、どれを見ても快楽に落ちた、恋人は絶望した、終わり…
私は頭を抱えた…甘々な恋愛小説や漫画ばかり見ていた私には刺激が強過ぎた…だから卒業まで見てはいけないマークがあるのか!?だから直太君は…卒業まで駄目だって言ってたのか!?
少女漫画でも小説でも性描写はいくらでも出てくる。内容だけ見れば同じだ…けどこの終わり方は…もしかして…これが大人だけが知る現実だからなの!?
怖い…未来が怖いけど身体は疼く…けど直太君が良い!初めては…いや…ずっと…直太君が良いよぉ…うぅ…あぁ…
私はひとしきり泣いて…考えた…
もし、男子高校生とくノ一の二人が絆を取り戻すなら、この薄い本には続きがある筈だ。
しかし後書きを見る限り、次回は純愛ものに挑戦〜とか言ってる時点で続きあるとは思えない。
つまり関係を再構築していない、この悪い奴にメロメロのままなんだ…
悪い奴…例えばキヨシ…キヨシの女になるぐらいなら一生一人で良い…
何とかしなければと思いながら中学生活を過ごしていたが…ある日、閃いた。
この悪い奴…つまり間男?っていうのかな?
これを直太君に当てはめれば…イケる!
正直、私は直太君になら何されたって良い…どんな酷い事でも受け入れるつもりだ。つまり…えーっと…うーん…
数日、そんな事を考えていると小学生時代、私に絡んできていた頭のおかしいキヨシが声かけて来た。同じ中学という認識すらなかった。
キヨシはあれから心を入れ替え真面目になり、次の生徒会長に立候補するそうだ。
外見にも気を使い多少人気があるらしい。
だからどうしたの?
正直、近所の犬が真面目になり備え付けのトイレにウンコするようになったそうだ…ぐらいどうでも良い話だと思った。
私はこの頃中学2年、既に周りからは勉強も運動もある程度出来る人という事になっていた。
勉強はしてないと余計な事ばかり考えるからずっとやってたら学年1位を取ったり、あらゆる体位に挑戦出来る様に新体操を始めたら床の競技別種目で全国大会に行った…が、興味無い。
また、他人にも興味が無さすぎて正論だけ言ってたら、そういうクールなら真面目毒舌キャラクターになっていた…
そして思いついた…キヨシを主人公に…そして直太君を間男にすれば…私は直太君(間男)と、ある意味ハッピーエンドじゃない!?
この思いつきが…最大の失敗だった…
相変わらず直太君の前だと緊張する…話が上手くできない…正直…話してるだけで逝っちゃいそう♥
どうしても緊張して「んっ♥」とか「んう♥」とかしか言えない。腕をクロスして組んでるように見せつつ触っちゃう!♥
そしてキヨシ、コイツにはトラウマを植え付けられそうになったからな…どうやらNTRされる主人公は脳破壊か絶望するされるらしいが知った事か、コイツに私は脳破壊されかけたからね。
一ミリも触らせないけどむしろ脳破壊してやる。何せコイツ、当時鼻水を手で拭いて人に付けてたからな…
コイツの事が好きな奴はコイツの鼻水いけんのか?
するとキヨシか手を繋いで来た…汚な!?
触るな!氏ね!と思ったがコイツは直太君の件が無くても、脳破壊しても良いぐらい嫌いなので、上げて下げる破壊する…我慢我慢。
笑顔で腕を組む…吐きそう…帰ったら制服の腕部分をハイパワークリーンみたいな凄いヤツで洗浄しよう。
すると次の日、直太君が話があると言う…やだ?もうお呼び?♥
展開早くない!?凄い…あの薄い本…やっぱり直太君のお兄さんだけある…効果てきめんだ!
早速、私への注目を集める為、キヨシの馬鹿を褒める。
すると直太君がキレる筈…そこから私の陥落が…
「キヨシと上手くやってんのか?」
「ん♥」
喋れないよ…凄い嫉妬…心がとろける…♥
「んっ♥なに?直太、ちょっと駄目♥…なんだけど?♥
「いや、だからどうなんだって聞いてんのよ?聞いてるか?」
肩掴んで来た♥コレ堕ちる!♥チカラっょい♥にゃおたぁシキュウごぁ♥
「もうイって良い?あはぁ♥イくッ♥わは♥」
「だからよ!その態度は、何なんだよ!?俺の何がそんなに気に入らないんだよ!?」
グラグラグラ…プシップシュッ
両肩を掴んで真っ直ぐに私を掴んで揺らしまくる直太君、呼び捨てにしたから激昂してるの?♥モット激しく!♥黒パンストの中はお漏らしみたいにぃぃ♥
「んっ♥んん♥わたしひ!♥もぅ!♥イグッ!♥そんなことしたら!♥私っイクから!♥」
「あぁそうかいっ!どこにでも勝手に行けよテメーは!」
「オゥフッ♥」
ドンっ!最後の壁に突き飛ばされて、私は絶頂した。
一人でする時の体感百倍ぐらい凄かった…
(直太君…スゴイ♥好き♥な…お…)
直太君へ手を伸ばしながら…気を失った…
あまりの快楽に頭がおかしくなった…もっと…もっと…どうすれば進む!?
毎日、悶々悶々しながら過す毎日。
今日も別の事を考えながら淡々と飽きてきた生徒会の業務をこなす。
「なぁ…俺達付き合ってるんだよな」
そんな事を考えていると、昔鼻くそを食べていた生徒と鼻糞の会長、キヨシが意味不明な事を言ってきた、付き合ってるわけねーだろ?
そしてキスをせがんできた。このクソ外道が!お前なんかとするわけ無いだろボケが!
だが…直太君の気配がした…いや、見えていた。
これはもしかしたら…私はクズキヨシにアルミホイル越しなら許可すると言ったら、マシでしてきた。アルミホイル越しに!!
本当にするとは思わなかった、キモいなコイツ…
と、思ったら普通にキヨシは『ついていけない』と言って離れていった。
そうですね、私も同感です(笑)
しかし直太君にはビンビンだった様で、その後私には一切関わってこなくなった。
ここからが本番だと思った私は、既にそれなりの高校なら何処でもイケる成績なので、次のステップとして新体操で床を徹底的練習した。
本当は新体操とかどうでも良いし、身体が柔らかく無いと四十八手が出来ないと直太君のお兄さんの本に書いてあったから入っただけ。
そして男性が好きな女性は床上手というらしい。
他のレギュラーメンバーからも「床…本当に上手ね」とお墨付きを貰った。
直太君に「コイツ、こんなに出来るのに、中身はどうしょもねぇ女だ」と言われる為の努力を惜しまなかった。
そして高校…職員室に侵入し、進路表を確認。
更に直太君の親にも確認を取り同じ高校に入る為の準備をした。
いよいよ…バラの高校生活のスタートだ♥
―――――――――――――――――――――――
結局…探偵事務所に相談するに至った私は…中学時代の話を語った。
「ここまでが中学時代の私と直太君の関係です」
3人がそれぞれ複雑な顔をする…何か間違えていたんだろうか?
そして…大きい身体のタツさんが言った。
「お前、頭おかしいんじゃないか?」
※まとめたものを編集しながら出していますが如何せん狂います。改稿というか追記しまくりです。申し訳なす
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