第4話 ちゃんと謝ったほうがいいと思うユリナさん

私はこんなに反省しているから、今日はお風呂も早く出ようじゃありませんか。アカスリもせずに、体と髪を洗うだけにしてパパッとお風呂から出て、なるべく早めにシンちゃんがお風呂に入れるように頑張ろうではありませんか。


その日、ユリナさんはだいぶ早くお風呂から出ました。たぶん40分ぐらいしかかからなかったはずです。1時間もかからずにお風呂から出るユリナさん、めちゃくちゃ反省していますね!


でもなぁ~~、いつもより早くお風呂から出ても、シンちゃんは気付かないかも~・・・


ユリナさんはまたモヤモヤしました。


だけど説明するのもね~、


「不在票捨てちゃって悪かったから、今日はアカスリもせずに超スピードでお風呂から出たし!悪いと思ってがんばっちゃったし!!」


とかアピールするのもさすがにね~・・・


しょうがない、やっぱりちゃんと謝らなくちゃいけないよね~・・・


こんな罪悪感あるしね~~、しょうがないな~、しぶしぶ・・・


ユリナさんはお風呂から上がると、パソコンに向かうシンちゃんの背中へ忍び寄りました。


ふ~~、しぶしぶ・・・


と思いながら、ユリナさんはシンちゃんの肩をモミモミ・・・


モミモミ・・・モミモミ・・・


おぉ~~・・・とシンちゃんがつぶやきました。マッサージ、気持ちいいですからね。


さあ、もうこれで立派に謝ったようなものですね。こんなにユリナさんはシンちゃんにお詫びの気持ちを伝えているのですね?


こんなに謝ったつもりですけど、でもシンちゃんはどうしてユリナさんがシンちゃんの肩を揉んでいるのかわかっていないかもしれませんよね。ただの気まぐれでサービスしたのかと思っているかもしれないですしね。


なのでやっぱり、ちゃんと口で言った方が良くないですか、ユリナさん?


「もう届いたと思ったし・・・」


ユリナさんは重い口を開きました。


ん?と訝しがるシンちゃんへ、


「サガワの荷物はもう届いたと思って、不在票を捨てちゃったんだと思う・・・」


とまずは言い訳から始まるユリナさん、謝るんじゃなかったのですか?でも謝るのイヤなんですよね・・・


「え~??」


シンちゃんは不満そうな声です。


「ゴメンね・・・」(ささやき声)


そしてユリナさんはシンちゃんのほっぺにチュッチュッチュッ・・・


反対の頬にもチュッチュッチュッ・・・


さぁ、もうユリナさんは謝りました!立派に、ちゃんと謝りましたね??ああ、長い道のりでした・・・


シンちゃんはきっと間違いなく、ユリナさんを許してくれたはずですね??


「何を頼んでいたの・・・?」


「ああ、除雪機のカバーをね・・・2500円くらいだった。また別の頼もうと思ってるけど。」


おお、そんな高いものじゃなかったのね~とユリナさんはほっとしました。高価なものだったらさすがに申し訳ないですしね。


どうやら弁償することもできそうな金額ながら、でも、おカネを返してというのも味気ない気がしたユリナさん。


「今度、なにかご馳走するから。」


ユリナさんはシンちゃんをデートに誘いました。その方がユリナさんも美味しいものを食べられますよね。きっとユリナさんの行きたいお店で、食べたいものにするでしょう。


ユリナさん、ちゃんと謝れて良かった、良かったです。とてもがんばったユリナさんでした!

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