公園の思い出
朝
公園の思い出
「あれ、高校の近くのさ……大きい公園、あそこのトイレでドンドンされたのって、AちゃんとBちゃんだよね。」
「ドンドンされた……ふふ、うん、そうそう。」
「公園? 高校の近くの?」
「あの、野球場とか弓道場とかあったさ、アスレチックもあったあの公園、公園って言わない? 広いとこ?」
「その話知らない。」
「私とBが冬にさ、なんでだっけ、公園のベンチ座って話してたんだよね。そしたら結構暗くなってきちゃって、寒いし、トイレして帰ろーって言ってたんだけど」
「ああ、弓道場の横にあったよね、あのトイレでしょ」
「そうそう、でさ、個室2つあって、2人で入ってたんだけど……あの頃さ、人が入ってるトイレのドア叩く遊びあったよね。いきなりそれされてさ。すんごいびっくりしたんだけど、もーって思って、トイレし終わって……トイレ出たら、Bも同じタイミングで出てきたんだよね。で、手洗ってて、洗面所で、そしたらさ」
「違うよ、あれ私じゃないからね? 私も叩かれたもん。絶対Aがやったと思った。」
「って、言うの! 洗面所で! おかしいじゃん、こわって思ってその時はさ、ごめーんとか言ったんだけど……ダッシュで帰ったよね。」
「それさ、2人同時に別の誰かからドア叩かれてたってこと? だよね?」
「あ、ドアじゃないの。Bが入ってる個室の方から、壁をドンドン! てされて」
「私はAが入ってる方からだと思ったけどね。」
「……。」
「気のせいだったかも、なんか勘違いしたかな。」
「え、それさ……弓道場の横のトイレだよね? ……首吊りなかった?」
「あ……。」
「首吊り自殺って、暴れるっていうよね。バタバタ、足暴れさせて。……個室、狭いから……。」
公園の思い出 朝 @morning51
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます