第3話

僕が彼女に初めてあったのは、彼女が駅前のファストフード店のテーブルに突っ伏していた時だ。

僕はバスを待っていた。

僕は何故か視線を感じて、その方向に目を向けると、店の制服を着た若い女性が申し訳なさそうにこちらにお辞儀をした。

視線の正体は店員だった。


店に入ると、店員はこう言った。

もう閉店の時間なのですが、こちらのお客様が動けないと仰いました。お連れの方はいらっしゃいますか?と伺った際にガラス越しにいらっしゃった貴方のことを指差したのです。


えぇ?僕ですか?


お連れの方ではないのでしょうか?


違う、と思います。ちょっと顔を見てみないと。分からないかもですが。


テーブルに突っ伏している女性を強引に起こして顔を見ると、全く知らない女性だった。


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