これが本当のマッサージ 〜マッサージを受けてみた話〜

※まえがき

 この話には女性の方が不快に感じられる描写が含まれているような、含まれていないような(えってぃな話ではありません)。

 不快に感じられたら申し訳ありません。


 マッサージを受けてきました。

 ほら、ホテルってよくマッサージのサービスをやっていたり、マッサージの施設があったりするじゃないですか。先日別府の某ホテルに泊まったんですけど、その中にあったので試しに受けてみたんです。


 実のところ、前々からマッサージとかエステとかの類に興味があったんです。会社入ってからは特に体の痛みとか疲労感とかをめっちゃ感じるようになってしまいましたから。

 それと同時に、そういったものを受けるのに恐怖心も覚えておりました。

 といいますのも、(偏見かもしれませんが)セラピストさんって女性の方が多いじゃないですか、多分。そもそも女性に触れられることに慣れておらず、そこで怖いってのが一点。

 もう一点が服を脱がされるんじゃないかってことです。一応処理したとはいえ私の体はかなり毛深く、しかも腹回りは痩せていないので、それを女性に見られたら羞恥心のあまり死にかけるんじゃないかという懸念がありました。


 とはいえ、とはいえですよ。私マジでここのところ体がヤバかったんです。

 足は仕事開始1、2時間後くらいには旅行した日ばりの激痛が走りますし(最近は良くなりました)、肩に1日中激痛が走る日もありますし、なんか胸とか腹とかが痛くなることもありますしで、「あれ? わし、死?」ってちょっと思いましたもん。


 そういう訳で、ここいらで体を癒してもらおうと意を決してお店に電話しました。

 ほんで電話すると出たのが若い女性。当時「ああああああああヤバいヤバいヤバいヤバい」って内心思っていました。

 恐る恐る「施術受けたいんですけど、コレ服装ってどんな感じなんですかねぇ……?」と尋ねると、「浴衣とか私服とかで大丈夫ですよー」とのこと。

 話を聞いてみると施術内容によって異なるとのことで、例えば全身揉みほぐしみたいなものであれば服を着たままで大丈夫、オイルを使う場合は一度全裸になって紙パンツとか履くのだそうです。


 服装面に関しては安心。しかしながらセラピストさん問題は残ったままです。

 当時の私、割と本気で戦慄しておりまして、「ぼぼぼぼ勃起でもしたらおおおお互いのトラウマになってしまうううう」的なことをずっと思っていました。ま、まあ「飽く迄マッサージだし、『これ本当にマッサージなんですか!?』みたいな展開にはならないだろうから、流石にしないだろ……」とも思っていましたが……それでも怖いモンは怖いんです。


 まああれこれ悩んでてもどうにもならないので、なるだけ別のことを考えるよう努め、そしていざお店へ。

 受付に着くと、セラピストさんが奥から出てきました。


「いらっしゃいませー」

「…………」


 突然なんですけど、注射をする時って若い女性よりおばさんの方が安心するって話をよく聞くじゃないですか。熟練の腕を持ってて、あまり痛くないって感じの話を。

 私それ一度も感じたことが無かったんですよ。だって痛いの怖いんだもん。

 ……いやー、文脈が違うとはいえ、ここに来てそれを経験するとは思ってもいませんでしたよ。

 流石に表には出していませんが、この時の私は心の中で「うぉっしゃァ————————ッッッ!!!」って叫んでいました。


 そんな訳で色々と安心し、いざ施術へ。その手のAVで見たことがあるようなベッド的なのに横になり、始まりました。

 いざマッサージを受けてみると、あのちょっと痛くて気持ちい感じが癖になりそうでした。

 心の中で「あががががががが」とか言っていましたが、「こ、コレが効いているって奴……!?」とも思っていました。


「いやーやっぱ凝ってるんですかねー?」


 って聞いたんですよ。そしたら、


「いえ全然」


 ……とのことで、「あ、効いてて気持ち良いんじゃなくて単に俺がマゾなだけか」となりました。まぁその通りなのですけど。

 実際施術が終わった後に肩とかの軽さを感じたかと聞かれたら、「施術前と変わってないっすね……」としか言いようが無かったです。

 ちなみになんですけど、話を聞いたら「韓国の肩とかは尋常じゃないくらい痛くしてくれって頼んできますねー」と仰ってて、内心「最早拷問では?」と思ってしまいました。私以上のマゾなのか、そうしないと疲れとかが取れないのか、果たして……


 ただ、それはそれとしてマッサージの凄さを別のところで感じましてね。

 施術受けてる時の体勢ってうつ伏せか仰向けで、時計があまり見えないんですよ。そもそも部屋に時計が無かった気がするんですけど。

 9時開始の1時間コースで、2、30分くらい経ったころですね。ふと今何時何分なのか気になったので尋ねたんですよ。そしたらですね——


「今は9時50分ですね」

「へー9時50——9時50分ッ!?」


 ってマジで声が出ました。

 自分がマゾであまりにも気持ち良かったからか、1時間の施術が30分程度に感じたんです。

 記憶が正しければ寝落ちしたとかは無いんですよ。寝落ちした時って「あ、寝落ちてた」って分かるじゃないですか。

 そういったのが無く、人の手だけで時間の流れを遅く感じさせることがむっちゃすげぇなぁと感じましたね、はい。次回はもっと時間を長くしようと思います。


 そんな感じで、先日マッサージを受けてきましたとさ。内容が薄いって? ま、まぁ先月の話ですしあっという間にマッサージが終わってしまいましたしねぇ……

 いっつも思うんですけど、こういうマッサージとか食事とかの経験って、なるだけ早く書くべきなんですよね。後になる程その時の感覚を忘れてしまいますから。

 これを戒めとし、今後もこういったものを書いていく所存です。以上!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

粟沿曼珠の曼談 粟沿曼珠 @ManjuAwazoi

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ