第27話 何がいけなかった?
不発に終わった行為の後、初めて誰かを抱きしめたいと思った。
でもそれは私だけで赤いコートごと抱きしめて幸せだと思っていた。
本当に私だけ。
電車8本分会話をしてお休み、と別れた。
帰ったのは夜12時、鍵はかかってたがチェーンまではかかってなく安心した。
家に入り、トイレへ行ったら下着に血液が…
ああ、これがうわさの…
でも最後までしてない、いや、無理と言ってしまった私のせいなのだろうか。
学校の友達に話をしても我慢した話が多かった。
もっと我慢すべきだったのか…
相変わらず連絡は取れない
それでも話したかった、ただそれだけ。
母親からはほれ見たことか、と言いたげ。
今日かけてみても無理そうなら待つことにしようとかけたら
出た
いきなりの通話に驚きながら、久し振りとか話し
次いつ会える?と聞いたら
多分しばらく会えない
何故?何かあった?と聞いたらバイトが忙しいから
それに進学の為に勉強しないといけないから時間がない
こんな状態で名前だけの彼女は良くない、と。
だから関係やめよう、と。
もちろん食い下がった
名前でもいい、少し気分転換に話すでもいい
いや、それは無理だよ。
もう話しが西川が用意した通りにならないと意味がない
受け入れる他ないってこと。
高校卒業したらデートしよう、と言ってくれた気がする。
付き合った期間ほんの1ヶ月もあったかな?
あっという間に関係は終えてしまった。
それなのにまたまた不思議なことが起きるんだから本当に西川はわからない。
地元の駅の駐輪場で毎日中学からの友達と登校するのが決まり。
話しながら駅の階段を登っていたら『あれ?西川じゃん』と、友達が。
え、と顔を上げてみると、本人だ
西川の学校は県外のため早めに出るものだと思ってたし、
何より駅の真ん中の改札を通り過ぎてこちら側へ来る必要が
私には思いつかない。
そんな朝が始まり学校のある時には大体いた。
初めて見かけた時は心臓がとまるかと思った。
でも、人間慣れてしまうもんで。会ううちにおはようと声を掛けられるように。
本当に何のために居たのやら。
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