稀代の悪女の魔道士転生赤字復興計画!〜転生先の貧乏な伯爵家を立て直せ!〜

ちーずけーき

第1話 「プロローグ」



私はレイネリア・コンティージュでもありシャロライン・アイアンローズでもある

ややこしいから整理するわね

私には前世の記憶があって前世では私、婚約者にいいように騙されて稀代の悪女なーんて恥ずかしい名前で呼ばれてたのよね、オホホホ

今思えば黒歴史だわ

で、今世ではシャロライン・アイアンローズに生まれましたわ

まだ6歳ですが、とても令嬢生活を満喫しています

転生した時は信じられませんでしたがこれもきっと神様がくれたチャンスなのでしょう

私にはただひたすら感謝することしかできないんですが

今世の自分の姿も結構気に入っていますわ

長すぎるんじゃないかと言う程の銀髪に七色の光が宿った銀をベースにした瞳、まるで妖精さんのようですわ!

まあ、これくらいで自慢は良しとして、問題は私の家だ

私の家紋はアイアンローズ伯爵家

代々マナサークルが高く大魔導士を輩出する名門家なのだが超貧乏なのだ

アイアンローズ家の人間は魔術の才能はあるが非常に欲が無いのです

だから魔術の研究ののめり込み金は無くなり今や大魔導士の塔と呼ばれる我が一族しか入れない塔に引きこもる始末に

しかも、私は前世の様な煌びやかなドレスは着せてもらえず魔導士専用の我が家紋の銀色の薔薇が描かれた黒いローブが普段着ですわ!

そして最悪なのは我が兄、オーギュスト

私と同じ瞳と髪色で顔は整っているのですが...



「どした?シャロン元気ないやね。ワイのようにハイテンションで行こうぜ~!」



そう、とにかく品が無いのだ

世界平均では3サークル以上あれば立派な魔導士だが私たちはすでに34サークルに達している

だが魔導士には変人が多い

今の兄の様に



「兄さま、7歳になっても品がないですね」



「説教は後で聞くからちょいとワイの話聞き?ワイ等のいるブレイク国が戦争するから家紋に魔導士の収集呼びかけとるんや。で、ついにワイ等にも来ちまった。『赤紙』がな」



『赤紙』、即ち戦争への出兵命令が書かれた紙だ



「魔導士は年齢関係ないもんだから、とっちゃんよりサークル高いシャロンとワイに『赤紙』が来たんや。とっちゃんに言ったら戦闘許可下りたからワイ等今日中に行くで~!」




嘘、やだ....

戦争に行くの?

私の魔術は魔獣にしか使ったことないのに

人間に使うですって...?



「シャロンの気持ちは分かるけどワイ達の選択肢はyesしかないんや。ほな荷物鞄に詰めるで」



兄さまはせかせかと私背中を押して兄妹部屋に無理やり入らせて鞄に私と兄さまのローブや服、ポーション、連絡魔導具等をポンポンと詰め込んでいく



「ハンドクリームも大事やな、後魔石も」


兄さまと私は今までほんの少しのお小遣いを貯めてちょくちょく買っていた魔石を集めて瓶に入れる


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