ペンギンOLペン子さん~今日も残業で夜景が見える~

黒金 影輝

今日も退屈な仕事の日々

 私は、ビルでいつも事務作業に追われて仕事をしている、オフィスレディーの青空あおぞらペン子。

 今、明日使う資料となる文章を、パソコンで打ちながら作っている。

 

 本当に、部長ときたら私に仕事を全部押し付けてきて最悪だ。

 あの、おっさんのハゲ頭の毛根、全部無くなってツルツルなってしまえばいいのに。

 そう、心の中で愚痴をこぼしながらも、淡々と作業こなし2時間位経ち、今日あったことを振り返る。


 私だけ、一時間も早くこさせられた、挙げ句会社の掃除やら雑用もやらされた。

 その後、会議の人にお茶を運ぶために、湯飲みを棚から取り出して、お茶のティーパックをそこにいれて、ポットの中のお湯を入れる。

 

 しかも、この給湯室からちょっと離れているため、何とかお湯をこぼさないように、バランスよく運ばなくてはならない。

 全く、いい迷惑だ。

 

 何とか、会議室にたどり着いたかと思うのも、つかの間で今度はお茶ではなく、コーヒーを入れてくれと頼まれる始末。

 だったら、最初から言えよとこのジジイどもに言いたい。


 それを終えたとしても、まだ問題があった。

 それは、コピーされた紙を取ろうと手で触ったのだが、感触がなかった。

 見たところ、紙が出ててきていなかった。

 可笑しなと思い、中を覗きこむと全然紙が入ってないのだ。

 この部署は、いい加減すぎるなと呆れたが、誰かがやらないと終わらないので、倉庫部屋にあるコピー用紙を取りに行き、運ぼうとするものの重くて、なかなか時間がかかったために周りの人から注意された。

 だったら、あんたらがやればいいだろうと思ったが、そんなことを言ったところで何もよくはならないと悟ったので、黙って怒られる。


 そうこうしてる内に、昼がやってきてご飯を食べるために食堂にやってきて、弁当箱を開けてみるのだが、中にはフリカケご飯と漬物しか入っておらず。

 見るも、無惨で悲しみを感じながら、食事をする。

 

 その時、お局様の多分アラフォー位の歳の、先輩が私の姿を見ながら笑って話をしていた。


「全く~、ペン子さんも女の子なんだから、食事に気を付けないけないわよ~」


「そうよね~最近の、若い人は料理もまともに出来ないのかしら」


 はあ?

 あんたらが、ちゃんとコピー用紙を用意してれば、弁当こっちは買いに行けたんだよ!

 結局、一時間以上かっかたために、昼休みとんだんだから!

 私は、そう思うもすみませんといい、何とか自分の怒りを抑え込んだ。

 まあ、それだけじゃなくてあのクソ上司どもが、やらなくていいことを任せるために、私を一時間前くらいに出勤されたこととあるけど。


 昼休みが終わり、パソコンで資料を作っているが、二時間くらい予定がずれたためか、なかなか終わらない。

 終わったと思ったら、次々と仕事を詰まれていき、現在このような状態になったのだ。


 そして、やっと終わってビルから出て、外でスマホで時間を見てみると、夜の十一時になっていた。

 だけど、それでも私にとっては今日は余裕があった、明日が土曜日だから休みでこのまま、寄り道をしていこうと思い、長い帰りの道を歩いていく。

 

 暫くすると、不思議なカフェにたどり着いてた。

 看板には、ペンギン都会の海のカフェと、書いてあって非常に個性的で、変な外装をしていたが興味をそそられたために、思わず入ってしまっていた。

 店主が、いらっしゃい何に致しましょうかと聞いてきたので、カフェオレを頼み一服つく。

 

 今日は、大変だったな~感じながら、透明なガラスばりなっているところの外の方を見てみると、ビルが立ち上る夜景と海とペンギンの絵が描いてあった。

 そうか~そうことかと、このカフェの名前の疑問解けたところで、店主が話かけてきた。

 

 そこから、店主に仕事の愚痴をこぼしてみたところ、意外な答えが返ってきた。


「あなたが、この美しい景色を作ってるんですよ。だから、あなたは素晴らしい人間ですよ。そう、悲観的にならなくてもいいです」


 私は、改めて自分のやってきたことは、無駄じゃないと思い満足して、店へ出て長い長い帰路を重い足を上げて歩いていく。

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