第27話 妖精たち

私はエルフの説得の前にドリアード様と会話することになった。


「具体的にドリアード様のお世話とはどんなことをすればいいのですか?」


「う~ん。これと言ってないわ。水と出来れば栄養。そうね、肥料があればいいわ」


「それであれば用意できると思います。それで他の妖精たちもついてくるのでしょうか?」


「それはその子たち次第としか言えないわ。まあついてくる子たちは自分のことは自分で面倒を見るでしょう」


ドリアード様がもうついてくることが確定している物言いに私に弓矢を向けたエルフは困惑しているが、長になだめられていた。


「それじゃあ清美。私をテイムしなさい」


「それではドリアード様。私の手をとって魔力を流してください」


ドリアード様はノータイムで魔力を流し始めた。魔力量が多くて驚いたが私の体はその魔力をどんどん取り込んでいく。


「魔力の流れに抵抗ができたわね。このくらいで大丈夫かしら?」


「はい。それでは私から魔力を流すのでそれを受け入れてください」


「おお~。これが他人の魔力なのね」


ドリアード様は魔力を誘導するようにどんどん吸収していく。いつもより貰う魔力も渡す魔力も多かったのでテイムの難易度が高いのだろうな~なんて考えていた


私の魔力がギリギリの所で魔力の吸収が終わり、ステータスを確認する。


___________

【テイム】

ウルフ  * 40

ピクシー * 30

ドワーフ * 27

ドリアード* 2

シルフ  * 5

ノーム  * 5

サラマンダー

     * 2

ウンディーネ

     * 4

___________


「あの~。ドリアード様。ドリアード様以外にもドリアードをテイムしてしまっているのですが・・・。それに他の妖精たち、シルフにノーム、サラマンダーにウンディーネもテイムされているのですがどういうことですか?」


「おそらくドリアードは私の娘ね。ここにおいていくから気にしないでいいわ。それに他の子たちはここに来るときに私についてきた妖精たちね。この子たちは気の向くままに行動するでしょう。ノームは強制的についてきてもらうけれどね」


そういっている間に何か異変を感じ取ったのか、妖精と思われる存在が私の周りに集まってきている。その子たちは私に悪意はないようだがなんだか落ち着かない。


「清美。動かないでじっとしていなさい。この子たちがあなたのことを調べているのよ。むず痒いとは思うけれど我慢よ」


そういうとハーフリンクくらいの身長のとんがり帽子をかぶった子供のような妖精とドリアード様が話をしている。


私の知っている言語ではなかったので何を言っているかは分からなかったが、おそらく移住に関する相談をしているんだろうなと思った。


その間に私の周りをうろついていた妖精たちもドリアード様のところへ向かい話に混ざっていた。


言語が分からないので話の終わりが見えず、私はぼーっと眺めていることしかできなかった。

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