逃走ログ。

着替え問題。

　逃走旅行において、着替えはどの程度持っていけばいいのか。

　なるべくなら荷物は持ちたくない。

　だが最期まで清潔でいたい。

　小汚い格好で、ふらふら彷徨っていたら、職質を受けるかもしれない。そんな屈辱はごめんだ。

　シャツと下着を数枚持って、洗える機会があれば洗い、なければ捨てて、新しいものを買うか？

　ジーパンを洗わない人というのを聞いたことがあるが、どのぐらい持つものなのだろうか。

　眠ってる間に洗濯出来るようなホテルはないだろうか。別料金は取られず、自分で洗えるようなところ。

　私のような逃走旅行でなくとも、家出した子供たちに需要がありそうだ。

　私のような人間より、彼等彼女等に残りの金を渡すのはどうだろう？

　死に行く人間より、よっぽど有意義に使えるだろう。

　渋谷スカイから金をバラ撒いたら、果たして何罪になるだろうか？

　確かあそこは、手荷物持ち込み禁止だったような気もするが。

　まあ、100万も200万もバラ撒かないと、あんまりバズりそうにもない。それこそ10万、20万では、あまりにもショボすぎて、あちらこちらに一枚ずつ飛んでいるだけで、紙吹雪みたいにはならないだろう。

　渋谷を歩く人々も、あまりに広範囲に飛び過ぎて、二枚目を見ることもなく終わるだろう。