一ノ瀬うた

その瞳に何が映るか───


新学期のクラスにて。

ねぇ、お友達になろう。

────輝く瞳。


放課後の教室にて。

ねぇ、相談に乗って欲しい。

────困惑する瞳。


学校の帰り道にて。

ねぇ、応援してるからね。

────期待の瞳。


部活中の部室にて。

ねぇ、私の悪口言った?

────悲しげな瞳。


誰もいなくなった教室にて。

ねぇ、仲直りして欲しい。

────優しげな瞳。


ねぇ、ねぇ、ねぇ。──────

語りかける瞳は何を映すか。

目が合った瞬間。言葉を紡ぐ瞬間。

誰かの瞳にあなたが映った時、それは誰かにとって大切な瞳になる。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

一ノ瀬うた @itinoseuta

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ