第6話 職業試験5

職業<魔法暗殺王>。全てのジョブの系統の中で唯一█に至ることのできる職業系統の職業。最終段階のジョブの名前は<魔導暗殺█(██の██を██者)>。本当は2時間以上の生存又はストーリー第8章にて開放される█系統の職業である。勿論成長すればするほど全てのステータスが上昇していくのだが...


一段階進化すると、レベルが初期化される。


そう、レベルが初期化されるのだ。レベルが初期化されるということは、レベルアップによって獲得できるステータスポイントやスキルポイントも大量に獲得できるのである。進化段階は10段階なので、通常の10倍獲得できる。この時点でぶっ壊れジョブだということは分かるだろう。

同系統のジョブはまだ存在はしないが現段階では以下のような物がある。

・勇者(最終段階 勇█(███の██を██者))

・魔王(最終段階 魔█(██の██を██者))


さて、これらの職業に就いたとき、職業試験においてある仕様がある。

魔法暗殺王の場合は黒っぽい青色のエフェクトが発生し、それまでの戦闘で獲得したであろう経験値分だけレベルアップ。さらにこれ以降モンスターを倒せば倒すほどレベルアップができるのである。

職業試験後にレベルは初期化されるが、ステータスポイントやスキルポイントは獲得できる。


さて、時鳥の話に戻そう。

既に勇者としてこの世界に降り立ち、第四段階まで強化が進んでいる、現世界ランキング一位、<武帝> ファル・アルカディアの場合、秘匿通知を発生させ仕様を開放したのが時鳥と同じ第二ボスポップ後だった。

このとき、彼はレベル20までレベルが上昇し、撃破によってレベル21となった。


しかし、時鳥の場合は...

「レベル解放?初期化されるけどスキルとかステータスとかには割り振れるのか...変な分岐踏んだ臭いな。レベルは...55か。まあまあだな。」

二倍以上のレベル55。まだ海鳥には届かないが、彼の戦闘センスさえあれば...


「ステータスポイント AGI全振り。行くぞ!」

直様特化型を選択。この間2秒であった。まだコピー海鳥は人工威圧の影響で動けない。


手にナイフを持ったかと思うと、音速など比べ物にならないほどの速度でナイフを投擲する。


「ぐっ!?」

狙った部位は目。視界を半分潰されたコピー海鳥は、少し体をのけぞらせてしまう。


「やはりAGIはATKにも変わりうる万能ステータスだ」

下半身にストレート。アッパー。リアルで学んでいる体術を活用してボコボコに殴りつける。

3分後、コピー海鳥は生まれてはじめて地に膝をつくことになったのだった。


もちろん、観戦していた海鳥と死神は大盛り上がり & ドン引きである。

もちろん運営も「なんでだよおおおおおおおおおおお!?」と叫んでいる。


_______________________________________

さて、なんとか第二ボスも撃破することができた。次のモンスターは...

この時点で40分が経過した。


「ウオオオオオオオオオオオオオ!!!」

上位狂戦士鬼人ハイベルセルクオーガ。先程の相手に負けず劣らずの戦闘力だと確信した時鳥は、直様最大まで強化した毒を投擲する。先程までは残っている毒を下位の物から使用していたので、時鳥が本気を出し始めたことが伺える。ナイフをケースに戻し、刀を持った時鳥は、混乱しているモンスターたちの中心に跳躍。正眼に構え、呟く。「本気出しても、お前らなら面白そうだ。」


彼は本気を出していなかったのである。

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