第13話

四十九日の法要を迎える前日、

私は、夢の中に入るという技術を習得した。


彼らに伝えたいことは、たくさんある。

何から伝えればいい?


ずっと、幸せだったよ

私と結婚してくれて、ありがとう

愛してる

あなたなら、きっと大丈夫


生まれて来てくれて、ありがとう

君は、とても良い子だね

その笑顔、ずっと忘れないでね

君は、私の宝物だよ


想いは止め処なく溢れ、

今の私には、言葉を伝えるだなんて出来そうにもない。

だから私は、彼らの夢の中で、ただ最高の笑顔を向けた。


目には見えなくても、ずっと側にいるからね。


私の大切な家族に、たくさんの気持ちを込めて、

彼らが夢を見ている間、

私はずっと、彼らに笑顔を向け続けた。


彼らがずっと、笑顔で暮らしていけますように。





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