月のきもち

まんまるだった月が

また少しずつ痩せだした

それでも仄かなあかりは

変わらずに其処にある


どれだけ身を削いでも

闇のなかにその姿を隠しても

月はまた

繰り返し再生していく


月はいつも静かだ

ただ其処に在り

照らし続けること

それだけを祈り誓っているように



月のきもちなど

知る由もないけれど


月の思いは

月だけのものだけれど



せめて、月を思う

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る