逢魔時
夕暮れの
薄く茜に染まりかかった空
うたた寝していて
取り込みそこねていた
洗濯物のシルエットを
窓越しに見ながら
ぼんやりと思う
このゾワゾワした
いたたまれなさは
何だろう
かき集めてもかき集めても
端から
ほろほろと
崩れていくような
頼りなさは
窓を開けて
ノロノロとベランダに出る
風は止まったままで
湿気を含んだ空気が
わたしに絡みつく
逢魔時
洗濯物を取り込みながら
まるでかわりに
自分を薄闇のなかに
落としているような気がしている
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