目を瞑って

不安は

闇のなかだけのものではない

光のなかゆえに

増殖することもある


明るさが

救いばかりとは限らない

眩しいほどにさらけ出された

逃げ場のない心は

焦燥しょうそうに駆られて


ああ息が苦しい

ドクンドクンと

動悸が身体中に広がっていく


瀕死の魚のように

パクパクと動く口

声もないままに


剥き出しの神経が

覆いきれず顔を出す


ただうずくまって

時が過ぎゆくのを

待つしかできない時もある


優しい影をさがして


目を瞑って

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