詩 どちらあらずなスパイの未来

仲仁へび(旧:離久)

第1話



 砕けた時間

 彷徨った心

 放浪する骸

 思考放棄の頭


 浮遊して今

 後悔している

 過去よりどころなく

 頼ることなく


 どっちつかずの魂

 染まらぬ灰色

 灰つもって

 ゴミの様に固まった


「どちらかにかたよるなんて

 あの時は考えられなかったんだ」


「誰かを敵にして」


「誰かを味方にするなんて」


 理解して

 消化して

 飲み込んで

 割り切るなんて

 できっこない

 成せるはずない


 後悔だらけの人生さ

 今

 未練だらけの足跡さ

 過去は


 どちらにもあれない

 半端者


 何もなせない

 未熟者




「ストーリー」


 難しいことだと思っていた

 誰かに味方する事

 誰かの敵になる事


 だってあの頃の俺の目には

 きっと誰の事も映っていなかったから


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

詩 どちらあらずなスパイの未来 仲仁へび(旧:離久) @howaito3032

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ