第8話 白き騎士(ブランシュバリエ)

白い装甲は起き上がろうとする魔獣に追撃を加え、さらにダメージを与える。

そして、何かをしたのか周囲の魔物達が白い装甲に向かいはじめていた。

その魔物達を一掃すると、瀬那の魔法装甲へ向かい歩いてくる。



瑠衣『瀬那さん、機体コードは日本皇国のようですが、不明な点が多いです。気を付けて下さい』

瀬那「は、はい」



白い装甲は瀬那の装甲の近くまで来ると、コックピットのハッチを開ける。そして、通信をしてくるのだった。



??:貴女が瀬那様ですね?

瀬那「えっ?は、はい…」

スカイ:私はスカイ。この魔法装甲は白騎士ブランシュバリエ。詳しいお話はしている時間がありません。今はこちらへお乗りください。



瀬那は促されるままに白い装甲へと乗り込む。

コックピット内も座るシートもなんだかしっくりくる感じがした。



瀬那「これは…?」

スカイ:やはり丁度良さそうですね。マスターの見立て通りでした。

瀬那「マスター?」

スカイ:はい。私がマスターと呼ぶのはただ1人…信条錬だけです。

瀬那「錬さんが生きてるの!?」

スカイ:生きているかは不明です。3年前の戦いを境に私の前には姿を見せておりません。ですが、私は生きていると思っております。

瀬那「そう…ですよね…」

スカイ:積もる話は後です。とりあえず、あの魔物と少女を安全なところへ。



そして、瀬那は朱莉とキングを安全な場所へ移すと、残っている魔獣を倒すために戦場へ戻る。



瀬那「あの魔獣…普通の魔獣とは違うみたいなの…」

スカイ:大丈夫です。艦や貴女の乗っていた装甲からおおよそのデータは蓄積できました。問題なく対処は可能です。武装も機関も最適化しておりますので影響はありません。このまま一気に畳みかけましょう。

瀬那「お願い!武装は…チャクラムシールド?」



両腕部に装着されている盾を相手に投げるように指示があり、構えると盾の周りに刃が形成される。

それを投げると、弧を描くように相手に飛んでき魔獣の体を切り裂く。

戻ってきた盾を装着すると、トドメを刺すため銃を持ち直す。



魔獣「グギャアアアア!」

瀬那「あとは核を狙えば!」

スカイ:瀬那様は魔力の集中を…私が狙いを定めます。

瀬那「はい!」



そして、銃より放たれた閃光は魔獣の核を貫き魔獣は崩れ落ちていく。


スカイ:お疲れ様でした。新たなマスター…七海瀬那様。

瀬那「ありがとう。それと、今は七海瀬那じゃなくて信条瀬那ね」

スカイ:了解。更新しました。マスター、艦に戻り次第データの提出の協力と後程貴女へ見せたいものがあります。

瀬那「?わかったけど…」



そして、瀬那は朱莉とキングを医療班に任せ、飛雷を回収すると蒼穹の格納庫へと戻る。





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