家電量販店にて 6
「うん、満足!」
一通り電子ピアノの見終えた
「もういいんだ」
「買う訳じゃないから。それで次、どこに行く?」
涼音は飽きたと言っていたし、夏美も満足した。もう家電量販店にいる理由は無い。
どこに行くと聞かれても、涼音にはいきたい場所は特に無い。ただ、汗をかかない場所ならいいというだけだ。
「別にない」
「だよねえ……どうしよう?」
ここで帰るという選択肢は無い。今日は日が暮れるまで、涼音と遊びたい夏美である。
「服は……興味無いんだよね?」
「うん」
「雑貨は?」
「いいんじゃない?」
「なんで疑問形?」
「だって行ってないから分からないし」
「なるほど」
ということは、涼音は賛成してくれたとということだろう。
どこにあるかいまいち分からないが、店は溢れる程ある。適当に散策していたら見つかるだろう。
「じゃあ、涼しい場所適当に歩いて、見つけたら入ってみよっか」
「それでいいよ」
今日はまだ終わりそうにない。もう別に帰りたいと思わない。夏美の気が済むまで付き合おうと、もう一度覚悟を決める涼音であった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます