スーパーマーケットにて 4

「それでは、ミッション開始よ」


 汗が引き、肌寒さを感じた頃に涼香りょうかが切り出した。


 涼音すずねが買い物カゴをカートにセットして持ってきており、準備万端。


 なにを買うかを知っている涼香がカートを持ってきた涼音を一瞥すると、早速買ってきてとお願いされたものが売っている場所へと向かう。


 涼音も黙って後に続く。


 なんとも言えない緊張感が漂う。


 そんな二人がやって来たのは、レトルト食品が売っている場所だった。


「カレーの確保ね、それとカップ麺類も少々」


 涼音がいるから消費サイクルは遅いが、二人は昼食でよくレトルトカレーを食べていた。


「種類の指定は?」

「好きなものでいいと思うわよ」

「了解です」


 とは言ったものの、商品を取るのは涼香がやる。


 涼香と涼音も、互いに好みは把握しているため、争いになることは無い。


「次ね」


 特にボケること無く買い物を進めていく。


(めっっっちゃスムーズ……‼)


 たまにはこういう日もあっていいだろう。


 落ち着いた気持ちで涼音は涼香について行くのだった。

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