第4話 現代その4

メールが届く。


静岡県磐田市在住の主婦の方からだ。



改めまして、磐田市の○○と言います。


誰にも信じて貰えなかった、私がまだ小学生の時の体験をお話したく、メールを打ちます。



その日、私は下校するとランドセルを置き、すぐに友達と遊ぶ為に近くの広場へ行きました。


友達と石蹴りをしたり、おしゃべりをしたり、いつもと同じに遊んでいて、夕方になったので帰ろうとバイバイし、私は広場から出ようとしました。


すると、子供の膝くらいまでの高さに生えている草むらから、両目が見えたんです。


マンガに出て来る目玉の様では無く、黒目も白目もある人間の目のようでした。


まるで目出し帽から見えているような、両目の部分だけが草むらから覗いています。


最初は犬か猫かと思い、草むらに近づくと誰もいません。


犬猫が逃げ出す様子もありませんでした。


そして、その目は私が見ている中、スッーっと消えました。


すると、何処からとも無く声がします。


いや、私の頭に囁やいていたのか、私の耳で聞いたのかは、よくわかりません。


「見てるだけ…見てるだけ…違うな…お前は違うな…」

 

そう聞こえました。


私は怖くなり、急いで逃げ帰り、母親に話しました。


母親は笑って信じてくれません。


でも絶対に見ているんです。


その目は私を見つめた後、黒目が左右に動いて、また、誰かを探しているようでしたから。


その日だけです。


その目が見えて、その言葉を聞いたのは、あの日一日だけで、それからは何もありません。


しかし、あの出来事だけは忘れられません。


だから、信じていただけそうな貴方にお話しました。


私の話はここまでですが、見てるだけと聞いてるだけの真実がもしあるのだとしたら、私も興味ありますし、知りたいと思います。


是非とも、ブログの更新に期待をしています。


それでは失礼致します。○○




私はお礼のメールを打ち、この話もブログにあげた。


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