(四)-2(了)
周囲は騒然となり、みんな両手で頭に回して身を守るなどしていた。けが人がいるのか、女性の悲鳴声も聞こえた。
美佳子が海老名の方を振り向くと、彼はチンピラを守るようにその上に覆い被さっていた。隣では酔客の上に制服の警察官が覆い被さっていた。
警察官は左右を見回して状況を確認していた。対して海老名は頭から血を流していた。
「海老名さん!」
美佳子は海老名に走り寄ろうとした。
その時、美佳子は腕をひっぱられた。急なことだったので、びっくりして振向いた。
(了)
煙と炎の設計図 筑紫榛名@12/1文学フリマ東京え-36 @HarunaTsukushi
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