(二)-12

「ありがとう。あれで良かったんでしょう」

「上出来よ。さすがに化学ばけがくマスター。爆弾作らせたら一番ね。ふふふっ」

「おー、怖い怖い」

 優輝がそう美佳子をからかった。

「格闘家のあんたが言うかねえ、そんなこと。その手で両親を欺した相手を殴り殺したくせに」

 美佳子は優輝の方をチラッと見やってそう返した。華奢な体つきだが、腕などは筋肉がしっかりついている。

「まだ全員殺ったわけじゃねえ!」

 そう大声を上げながら、優輝は美佳子のTシャツの胸ぐらを掴んだ。


(続く)

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