煙と炎の設計図
筑紫榛名@12/1文学フリマ東京え-36
(一)
ある日の夜、西新宿小学校の隣に建つタワーマンション、スカイガーデンパークコート・ザ・タワーマンション初台の一階エントランスから、白いワンピースを着て長い黒髪をなびかせた、相月(あいづき)美佳子(みよこ)が出てきた。
美佳子はまっすぐ前を見ながら駅へ向かって歩いて行くと、背後のタワーマンションでは中層階で爆発が起きた。その後、そこから黒い煙があがった。
爆発音を聞いた往来の人や家から飛び出してきた人がタワーマンションの方を指さして騒いでいたが、美佳子はその中を、後ろも振り返らずに悠然と歩いて行った。
(続く)
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