文豪好きが小説がない世界に転生したので私が文豪になってやる

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第1話 未だ、此の世を知らない未熟な、そして野望を抱いた少女より


此の世は悲しきものである。妄想するものがないのだから。名しか知らぬ、よく知らない人間の頭の中を覗くものがない。

此の世は戦でできている。男は剣術を鍛え、女は男を支えるために様々なことをする。人が自由に行動することができない。国の、王の意思に背いては殺される。従うしか手はない。

あゝ、なんと哀れなものだろうか。

というのは嘘である。戦は10年前に終わった。勝利を掴んで。そして、もう妄想するものは、今あなたが手に取っている。あなたは今だよくわからないものであると困惑しているだろうか、それともなんと素晴らしきものであろう、と感嘆しているだろうか。私は後者であると信じたい。

今、この文章を読んでいる、という事は私の処女作を読んでいただけた、という事でよいだろうか。しかし、何だこれは、と言って読み方が分からず後ろから読んでいる方もいらっしゃることだろう。是非、逆から読んでいただきたい。無論、敢えてこちらから読んでいる方はこのままで構わない。

私はこの世に疑問を抱いている。何故、此の世のは小説、物語がないのだろうか、と。紙が不足しているのか、と思えど有り余っていると云う。小説が無いのにも関わらず論文などは存在しているのだ。疑問で仕方がない。だから私が小説を作る一人目になろうと思う。此れが多くの民に読まれない限り小説、物語、というものが世に知れ渡るのにはまだ道のりが在るであろう。其の為、此れを読み、少しでも感動、共感したものは友人や、家族、等に是非勧めて頂きたい。


未だ、此の世を知らない未熟な、そして野望を抱いた少女より

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