第5話 『怪人 にせパンダマン登場❗』


 ノウメンマンは、当然ながら、パンダさんが、好きである。


 なぜ、ここに、パンダさんがいるのかという、政治的に複雑な問題は割愛する。


 ハニー・バーは、ついに、にせパンダマンを投入したのだ、



      🐼🐼🐼🐼🐼🐼🐼🐼


 

 にせパンダマンは、惑星『青春共和国』、国防省の庭に現れた。


 そうして、笹を食べながら、あたりを転がり回ったのである。


 にせか、本物かの区別はもはやつかないが、本物のパンダさんは、この、惑星『青春共和国』にはいないのである。


 地球の野生のパンダさんは、人間の活動が少なくなったせいか、かなり、復活してきているらしい。


 しかし、ここには、いないはずである。


         🐼🐼🐼


 『ハニー・バーが、密輸入したのではないか?』


 国防省では、ちょっとした騒ぎになった。


 『でも、パンダさんは、禁猟だぞ。うっかり殺したら、大変だ。』


 『責任を問われるぜ。』


 だから、兵士たちは手を出せないのだ。


 『あいつを呼べ!』


 というわけで、ノウメンマンが呼ばれた。


        🐼


 にせパンダマンは、さっそく、ノウメンマンの足元にすがり付いて、ほうずりをする。


 『わ、わ。ううん、かわゆい。』


 ノウメンマンも、ついつい、いっしょに、遊んでしまう。


 無表情のノウメンマンが、パンダさんと、戯れるのであった。



        🐼🐼🐼🐼🐼



 『きみ、なにしにきたの?』


 ノウメンマンが、尋ねた。


 すると、にせパンダマンさんが答えた。


 『国防だいじんさんに、ハニー・バーさんからの親書を渡すの。』


 『それだけ?』


 『うん。』


 『よしよし。そのくらいなら、おいらが、渡してやるから、帰って寝なさい。』


 『わあ〰️〰️〰️。ノウメンマンさん。すき!』


 にせパンダマンは、くるくると、転がった。



     🐼🐼🐼🐼🐼🐼🐼🐼


 

 『中身まで、パンダさんに似せなくてよかったのに。』


 ハニー・バーは、怪人作成担当の、ドクター・メグリに、ちゃんと苦情を言ったのだ。


 『わたしの、美学です。』


 『まあ、仕事は、ノウメンマンが助けてくれたから、成功したわ。ノウメンマンさんに、なにか、送っておきなさい。』


 『じゃ、わが、【ダス・スター】の名産、スターチキンカレーを送っておきます。』


 『あれは、おいしいね。ついでに、福神漬けもセットに。あれは、惑星『青春共和国』には、ないから。』



 にせパンダマンさんは、無傷で、【ダス・スター】に帰り、りんごをたくさん、ハニー・バーから頂いた。 

 


     🐼🐼🐼🐼🐼🐼🐼🐼🐼

 




 


 


 

 

 

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