第15話 はさみ死ょうぎ

首にあたる、冷たい感触で、意識がもどった。


拘束された手足、そして首。


この位置から見ることはないが、たぶんこれはギロチンだ。


薄暗いが、目の前に大勢の見物客がいるのが見える。

そして、奥のモニターに喜んでいるシメジの様子が映し出されている。


そうか、わしは、こいつらの見世物だったのか。


諦めきれぬ。


なんとか、ここから脱出する方法を考えなければ…


「の、のう。そこのおぬし、取引をせぬか?」


見物客は、片手にワインをもって、談笑している。


「おい!おまえは、どうだ?金は今は無いが、すぐに」


ブツッ


何かが切れる音がした


「すぐに用意すr…」


最後まで言うことはできなかった。


一瞬世界が回り、そして、自分の体が見えた。


そして、

無になった。

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