034 御手洗氏の悲劇 ~限界を超えるために生きているんじゃない~

顔に柔らかい光があたる。

軽くのびをしてあたりを見回す。

どうやら映画を観ながら眠ってしまったらしい。

劇場を出て左右を見渡すと、遙かに続く通路と、劇場入口しか見当たらない。

とりあえずトイレへ寄って…。


その時は、こんな悲劇になるとは思いもしなかった。

トイレが見つからないなんて。

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