第1話 ある男の日常
2034年12月20日
ある日とある学生は終了式の帰りに呟く
「はぁ…なんでこうなっちまったんだろうな…クソ…しょうがない…やるしかないのか…」
どうしてこんなになってしまったのかというと原因は数日前に戻る。
数日前
「拓海にぃ!起きて!今日攻略テストの日でしょ!」
「ん…んぅ…」
「拓海にぃ!!起きなくて遅刻しても知らないからね!」
「んぅ…冬花…? ってちょえ今何時!?」
「6時半過ぎ」
「ちょやば!?急いで着替えるから冬花部屋から出て!」
「拓海にぃ…そんな焦るならさっさと起きればよかったのに…」
「次から気をつけるから早く出て!!」
この兄の威厳がない男は安藤拓海、東海高校の2年生。そして
この妹は兄をなんやかんや大好きな安藤冬花、海里中学校の2年生。
そして拓海は着替えを済ませ朝食を某ピンクの悪魔のように一瞬で食べ終わり準備を済ませ家を出た。
「遅い!!!」
「ごめんって起きるのが遅れたんだよこれでも一応急いだ方だぞ?」
「急ぐならもう少しは余裕を持ちなさいよ全く…」
開口一番で遅いと言ってきた少女は幼馴染で隣の家に住んでいる明日香なのはだ。
なのはとは幼稚園からの付き合いで、ある日突然なのはが隣に引っ越してきてそれこそ最初はぎこちなかったが1週間前、告白をして付き合った。今では最高の彼女である
「全くもう…今日も冬花に迷惑かけて…本当に威厳ないわね」
「ぐ…それを言われたら何も言い返せない…」
ちなみに拓海はシスコンである
「今日ぐらいは測定テストなんだからしっかり早起きしなさい分かった?」
「はいはい」
「はいは1回!」
「はい!」
「よろしい。んじゃ行くよ…ってあしっかり剣やらなんやら持ってきたよね?」
「もちのろんだよ」
「古くないかしらネタがさっきから…まぁいいわとりあえず学校へ向かうわよ」
先程、“剣“と言ったがそうこの世界の学校では大きく二つに分けて一般校と冒険者育成学校となる。一般ではダンジョン発生事件前の学校と変わらず冒険者育成学校ではダンジョンを踏破するもの達を作る、及び育成させる学校のことである。
なので冒学(冒険者育成学校の略)では剣、魔法、スキルなどを用いり、ダンジョンでどれほど戦えるか、生かせるかというのをテストしたり、モンスターの特徴やらのダンジョン知識、それと数学や歴史などの基本知識などを勉強したりする。
そしてあの事件から人々には適正という名の人生ガチャが全ての人に行われ、適性とは魔法、スキルなどを使う“価値“がある人だと
“考えられて“
いて適性のある人はダンジョン関連の学校、
仕事に就くことが義務付けられ、適性のない人は価値がないと適性持ちが見下すような事が多発してしまうようになってしまっている。そして適性は人類の約5%ほどである。
その時突然後ろから
「おいおい、朝からイチャついてんなぁ。朝からブラックコーヒーを飲ます気か?」
と聞こえてきた。
「ん?あぁ和真か。というか別にいいだろこんな釣り合わないほどの彼女と付き合えててまだ浮かれてるんだよ」
この男は須藤和真、俺の親友でこいつも幼稚園からの付き合いで幼馴染だ。和真はイケメン、頭脳明晰、運動能力抜群、適性持ちという神は2物を与えないというのをガン無視した男だ。
「拓海…まだ浮かれてたのかよ」
「いいだろ別に…お前だってもし小学生から片思いしてた女と付き合えたらこうなるだろ」
「まぁ俺も確かにそうなるかもしれないが…だがしっかり掴んでおけよ?そうしないと別の男になにかされたりされるかもだからな」
「まぁなのはに限ってなにかされるはないと思うがもちろんそれは分かってるよせっかく掴めたこの手を離すわけには行かないし掴んでるだけじゃなくて抱きしめてあげたいよ」
「まぁお前抱きしめられるほど頼れるかって言ったらまぁ頼れるけど冬花に比べたらなぁ」
「あぁ昔は俺の方が頼れる時期があったはずなのにな…」
そう…あの頃は。
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次の話は軽く過去やります
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