追放魔術士の日常

猫野早良

第1話 追放魔術士と蜘蛛 前編

 人生何が起こるかわからない、塞翁が馬ということわざを、レナードは身をもって知っていた。

 十年ほど前、彼は魔術協会で出世街道まっしぐら。若くして序列第二位の『六つ星』を獲得し、自他ともに認める期待のエースのだ。

 そう、過去形である。

 今のレナードはというと、第二大陸の場末の酒場でこうしてグラスを磨いている。

 とある事情により『六つ星』の称号をはく奪され、魔術協会認定の正規の魔術士から追放されて久しい。


 レナードとしては、日ごろの鍛錬は欠かさないし、腕が落ちたつもりは少しもなかったが、協会から認められていない――つまりの魔術士というとロクな仕事を見つけられなかった。世間的信用を得られないからだ。

 結果、彼は魔術士の仕事を諦めるしかなかった。それで今は小さな酒場を経営し、生計を立てている。カウンターを除けば、テーブル席は三つだけの本当に小さな店だ。そこでひっそり彼は生きていた。

 この店を維持するだけでも、開店当初は非常に苦労した。レナードは体がごついし、目つきも悪いしで、どう見ても接客業に向いている外見ではなかった――というのが一因かもしれない。

 それでも今は、なんとかやっている。もしかしたら、伊達メガネのおかげで目つきの悪さが多少誤魔化せたからかもしれない。

 あの華々しかった魔術士の現役時代と比べれば、ひどい落ちぶれようだとレナード自身も思う。だが、十年近く経ち、三十後半になってくると「これはこれで悪くない」と考えるようになっていた。


 鍋からは良い匂いがしている。今日のランチのメインはじっくり煮込んだ三本角鹿のシチューだ。それに黒パンと根菜のサラダをつけた。

 ここは酒場だが、レナードの作る料理は評判がいい。酒をまず、食事だけしに来る常連客もけっこういるのだ。


 そろそろ店を開けるかと考えていたところ、まだ「営業中」の札を出していないのに、せっかちな客がやって来た。

 慌ただしく入って来た客は、七、八歳くらいの少年を連れた二十代後半の男だった。彼の名はジェイク。レナードが協会で魔術士をしていた頃の後輩にあたる。少年はジェイクの弟子でロイといった。


「まだ、オープン前だぞ」

 一応、レナードは注意するが、そんなことは耳に入らない様子でジェイクとロイはカウンター席に着く。それからジェイクは開口一番こう言った。

「俺、『五つ星』に昇格したんスよ!」

「そうか、すごいじゃないか。おめでとう」

「そうでしょう、そうでしょう。俺、頑張ったッスよ。もっと褒めてくれて構いません」

 満面の笑みを浮かべるジェイク。その様子を、一歩引いた視線で弟子のロイは見ている。

「ジェイク兄ちゃ……じゃない。先生、子供みたいだね」

「なんだと!?」

 二人の様子を見て、自然とレナードの口元に笑みが浮かんだ。

「よし。今日は一杯奢おごってやろう。ランチは食べていくんだろう?」

「もちろんッス!じゃあ、麦芽酒ください!」

「僕はオレンジジュースが良いです」

 ジェイクとロイが口々に注文する。

「ちょっと待って!レナード先輩は俺のお祝いをしてくれるの。ロイまで頼んでどうするッスかぁ」

「むぅ」

 ジェイクの言葉にロイは頬を膨らませたが、何かを思いついたのか、すぐにパッと笑顔になった。ロイは懐から杖を取り出すと、

「――天上の鐘よ。辺りに鳴り響き危険を知らせよ、警鐘ランギング・ベル!」

 突然、店内に大音量の鐘の音が響き渡った。慌ててジェイクが止めに入る。

「うるさい、うるさい!ロイ、止めなさい」

 ロイが魔法を収束させると、ピタリと鐘の音が止んだ。

「『警鐘』の魔法をちゃんと覚えたんです!だから、レナードおじさん。僕にもおごってください!!」

 胸を張るロイに、思わずレナードは笑い声を立てた。

「ハハ。なかなか上手かったな。もちろん、おごるよ」

「もう、ちゃっかりしているんだから。てか、先輩。相変わらず、子供に甘いッスね」

「そうか?それより、お前もアラサーのオッサンなんだから、子供相手にムキになるな」

「まだ二十七歳ッスよ!アラサーでまとめないでください!あと、まだオッサンじゃなくてお兄さんでイケるはず――」



 そんな騒ぎの中、また店のドアが開いた。「営業中」の札をまだ出していないのにも関わらず、だ。今日の客は皆、せっかちばかりらしい。

「いらっしゃい」

「……」

 店に入って来た客を見て、ジェイクとロイは息をんだ。

「すっげー美人」

 思わずジェイクがつぶやくが、その気持ちはレナードも分からなくはない。

 客は若い女性だった。黒く長い髪を一つに結い、ぴったりとした黒い革のツナギを着ている。そして何より、通り過ぎる人を振り返らせるような美貌びぼうの持ち主だった。

 彼女は無言のまま、ジェイクたちとは一つ席を空けて、カウンターのスツールに腰を下ろした。

「レナード、頼みがあるの」

 何の前置きもなく、彼女は話かける。


「私のパートナーになってくれないかしら」


 その言葉に絶叫したのは、レナードではなくジェイクだった。

「いきなりプ、プロポーズ!?先輩、いつの間にこんな美人と!?」

「アンタ……さっきから何なの?」

「ヒィ」

 彼女ににらまれて、小さく悲鳴を上げるジェイク。美人の怒った顔とはなかなか怖いものである。

「落ち着け、ジェイク。これはお前が思っているような話じゃない。仕事の依頼だろう、アウローラ?」

「それ以外の何があるっていうのよ」

 アウローラと呼ばれた女性は不服そうにそう言った。


 アウローラは魔女で、ここ一年ほど、この店に通っていた。どうやら、レナードの料理を気に入ったらしい。そして、ごくたまに仕事を頼んでくるようになったのだ。

 魔術協会から追放されてしまい、正規の魔術士ではなくなったレナード。しかしここ二、三年で、個人的に頼まれて魔術士の仕事をすることがあった。相手はほとんど、この店の常連か近所の住民だ。そして、その数は年々増えつつある。

 今回のアウローラの件も同様だ。彼女の依頼は次の通りだった。


 とある名家の男が、田舎に古い城を所有していた。しかし、所有者はその城を長らく無人で放置していたらしい。そもそも親の遺産で引き継いだ物件で、くだんの城の勝手は知らず、思入れも何もないということだった。

 だが、最近になり、所有者の孫夫婦の別荘にするため改築する運びとなったのだ。しかし、城を訪れた工事業者が目にしたのは、大量の蜘蛛の化け物だった。

 長年無人で放置しておいた間に、どうやら蜘蛛の化け物が棲み付いてしまったらしい。もちろん、このままでは城を改築することはできないし、さらに放置すれば近隣の村々にも危険が及ぶ可能性がある。

 そこで城の所有者は、魔術協会に蜘蛛退治を依頼した。そしてこの時、一興を思いついたのだ。

 それは、複数の魔術士を呼んで、退治できた蜘蛛の数を競わせるというもの。一番多く蜘蛛を退治した者には、参加賞のほかに星金貨一千枚を与えられる。


「それは太っ腹な話だな」

「その参加条件が、二人一組で……ということなの。だから、私と一緒に蜘蛛退治に参加してよ」

「しかし、魔術協会が噛んでいる話だろう?俺が参加するわけには……」

 レナードは困り顔をする。

 以前に軽く、レナードが協会から追放されたことはアウローラにも話してあったが、そのことを忘れてしまっているのかもしれない。協会が主催する蜘蛛退治に自分が参加できるわけないと、レナードは考えていた。

 しかし、アウローラは、

「問題ないわ」

 あっけらかんと言う。

「参加規約はちゃんと読んだもの。あなたを相棒パートナーに選ぶことは、それにちっとも反してないわ。何の問題もないわよ」

「しかし……」

 その蜘蛛退治とやらには、かつてのレナードの知り合いも参加するかもしれない。そうなると、ずいぶん気まずい思いをするわけで……。

 賞金はとても魅力的だが、レナードは躊躇ちゅうちょする。しかし――

「行くわよ」

 結局、アウローラに押し切られてしまった。



 手早く昼食を終え、店を出て行くアウローラ。その様子を見送りながら、ジェイクがぽつりと言った。

「まるで嵐のような人だったスね。あと、すっごい美人だった」

 今まで置物のように静かだった彼は、やっといつものようにしゃべりだす。おそらく、アウローラが怖かったのだろう。

「ねぇ、レナード先輩。あの人、アウローラって言いましたよね?まさか、アウローラ?で最強の魔女っていう?」

「なんだ。知っていたのか」

「実物を見たのは初めてっスよ!まさか、あんな美人だったなんて!彼女、一匹狼で派閥にも入ってないから、噂は耳にしても、話す機会なんてなかったッス!!」

 ジェイクは非常に興奮していた。

「あんな超一流の魔術士に相棒役をお願いされるなんて、やっぱり先輩はすごいや!蜘蛛退治、俺も参加するッス!二人の勇士を拝むチャンス!」

「おいおい」

「俺、やっぱり納得いってないんスよ」

 急にジェイクは声のトーンを落とした。

「レナード先輩はすごいのに、悪くないのに……。ハメられて追放されて。こんな場末の酒場で落ちぶれて、腐っている男じゃないって――ずっと思ってた」

「……本人を目の前によく言う。俺は腐っちゃいないさ。この仕事も割と気に入っている」

「でも……」

「ほら。飯を食え。冷めるぞ」

 ジェイクはまだ何か言いたそうな顔をしていたが、レナードは気づかないふりをして、食器を片付け始めた。



 蜘蛛退治当日、レナードはアウローラに連れられてくだんの古城に来ていた。辺り一帯は草原で、その丘の上に城がそびえ建っている。城は思いのほか大きく立派で、アウローラいわく築二百年ほどらしい。

 城の周りには、魔術協会の魔術士たちがたくさん居た。その中に、知り合いがいないことを期待しつつ、レナードたちは受付に向かう。

 アウローラが蜘蛛退治の参加エントリー手続きをしていると、受付の人間がレナードを見た。

「そちらの方は?」

「私の相棒パートナーよ」

「失礼ですが、協会の魔術士の方で?」

「彼は違うわ。でも、私が協会認定の魔術士なんだから問題ないでしょう?参加規約にも、二人の内どちらか一方が協会所属であれば良いと書いてあったわ」

「ええ。まぁ、そうですが……」

 受付の青年が戸惑ったように、アウローラとレナードを見比べる。

「ただ、この規定は……その、パートナーがまだ協会の認定を受けていない見習い魔術士であった場合でも、師弟で参加できるように考慮したものでして……えっと」

「師弟関係であることが必要なんて、規約のどこに書いているのかしら?」

「いや、でも……」

書いているかしら?」

「……書いていません」

「つまり、私たちは参加条件を満たしているわけよね?その私たちの参加をあなたは断るわけ?」

「い、いいえ!」

 アウローラの気迫にまけて、ブルブルと受付の青年は首を左右に振る。その顔は少し青ざめていて、レナードは彼が気の毒になった。

 しかし、とりあえずは参加登録を無事、済ませることができたようだ。このまま何事もなくいけばいいのだが……とレナードは思う。しかし、彼の淡い期待は見事に裏切られることになった。


「おいおい!そこにいるのは、まさかレナードかぁ?」

「ちょ、ちょっと先輩!?やめましょうよ!」

 大きな声にハッとすると、こちらに近づいて来る二人の男が目に入った。一人はジェイク、そしてもう一人は――。

「……その声、デイブか」

 思わず舌打ちしたい気分で、レナードは苦々しく呟く。

 レナードがまだ協会認定の魔術士として活躍していた頃、デイブは同年代の同僚だった。どうやら嫌われているらしく、事あるごとに突っかかってきたことをレナードは覚えている。

 数年ぶりに見るデイブはずいぶんと様変わりしていた。どちらかと言うと、やせ型だった彼は、今や顔や体にたっぷり贅肉ぜいにくをついている。特に腹回りがひどかった。

 デイブはにやにやと笑いながら、レナードを見る。それから、更に大きな声で――辺りに聞こえるように――こう言った。

「協会から追放された男がなぜこんな所に?たった十年で自分がしたことを忘れたか?あんな大事故を起こした張本人がっ!!」

「ちょっと!デイブ先輩!!何、言ってるんスか!?本気マジでやめて下さい!!」

 慌ててジェイクが止めるが、もう遅い。デイブの声は周囲に十分伝わってしまったようだ。周りの魔術士たちが嫌悪の目でレナードを見る。


「レナード?それに事故って……まさか、十年前の暴走事故のことか?」

「あんな大惨事を引き起こしたやつが、よくもおめおめと」

「恥という感情を知らんのか?」


 聞きたくなくとも、そんな声が自然と耳に入ってきた。周囲の反応を確かめて、デイブは更ににんまりする。

 『十年前の暴走事故』というキーワードだけで、魔術士なら誰でも思い出せる――それくらい大きな事故だった。



 事件の発端は、とあるプロジェクトだった。失われた古代魔術を復活させるという巨大な計画だ。多くの魔術士がそれに関わっていたのだが、その中にレナードもいた。

 と言っても、レナードはそのプロジェクトの主導的立場にはいなかった。元々レナードの魔術は実践的なところが評価されていたし、彼自身も魔術研究というものに向いていなかったからだ。レナードに求められたのは、実務豊富な経験者からのアドバイスだった。

 そして、今から十年ほど前、あの悪夢が起こった。

 実験中に起こった魔力の暴走で、近くの村が丸ごと一つ吹き飛んだのである。

 当然、プロジェクトの責任が問われることになったが、やり玉にあげられたのは何故なぜかレナードだった。

 プロジェクトから一歩引いた立場にいたはずだったのに、いつの間にかレナードの役割は、プロジェクトの実質的な責任者という風に改ざんされていたのである。


――ハメられた!


 動揺しながらも、レナードは自分の状況を正確に理解した。

 実は、プロジェクトの本当の責任者は、彼の魔術学校アカデミー時代からの好敵手ライバルで、名家の子息だった。

 一方、レナードの両親はごく普通の庶民であり、家はどちらかというと貧乏だ。ライバルのキャリアを傷つけないために、自分が生贄スケープゴートになったのは状況を見る限り明らかだった。

 当然、レナードは抗議の声を上げたが、ライバルを守りレナードを切り捨てることは、魔術協会の総意だった。結果、レナードは責任を問われ、協会から追放された。

 当時のことを思い出せば、今でもはらわたが煮えくり返る思いだ。ただ、失意の中でレナードはふとあることに気付いた。


――俺に……本当にはないのか?


 プロジェクトの主導的立場になくとも、レナードはその計画自体を知っていて、関わってもいた。だから少なくとも無関係ではない。

 そして、この事件の一番の被害者は、事故によって命を落とした何の罪もない近隣の村人たちだった。その失われた命のことを考えたとき、レナードは悔しくとも、自らの境遇を受け入れることにしたのである。



 相変わらず嫌な笑みを浮かべながら、デイブは続けた。

「この蜘蛛退治の主催者側は、まさかこんな追放者が参加することを認めるのかぁ!?」

 その言葉に、周囲がさらにざわついた。受付の人間たちが何やらコソコソ話し始める。これは参加を取り消しされるかもしれないな、とレナードは冷静に考えた。

 そんな中、凛としたアウローラの声が響いた。


「彼を誘ったのは私よ」


 周りは静まり返り、皆の視線がアウローラに集まる。それに全く動じることはなく、彼女はデイブの前にやって来た。

 アウローラは女性にしては身長が高い。加えてヒールのある靴を履いていたため、背の低いデイブは彼女に見下ろされる形になった。

「文句があるなら私に言いなさい」

 アウローラの気迫にデイブは一歩下がる。一回りほど年下に見える小娘に対して、完全にデイブの腰は引けていた……が、それを隠すように彼は声を張り上げた。

「お前は誰だ!?俺は五つ星のデイブだぞ!!」

「アウローラよ。階級は七つ星ね」

「!?」

 サッとデイブの顔色が変わった。周囲もまたざわめく。


「アウローラって、アウローラか?」

「最強の魔女だ」

「初めて見た。あんな美人だったのかよ」


 パチパチパチパチ。

 突然、手を叩く音がして、皆が一斉にそちらを振り返った。そこには、身なりの良い老齢の男性が一人立っている。

「これは、これは。まさかあの高名な魔女さまに参加していただけるとは」

「あなたは?」

「これは自己紹介が遅れました。私はメグレー、この古城の主です」

「つまり主催者側の人間ということね。それで、私たちの参加は許していただけるのかしら?」

「ええ、是非とも参加してください。こちらからお願いいたします」

 それからメグレー老人は、レナードを見て微笑んだ。

「もちろん、貴方あなた様も。歓迎します」



「ほんっっっっっっとうに申し訳ありませんでしたっ!!」

 ジェイクは青い顔で、レナードたちにひたすら謝りつづけていた。その脇では心配顔で弟子のロイが見ている。

「この蜘蛛退治に参加したくて、俺も相棒を探していたんです。さすがに、まだロイと一緒に参加するわけにはいきませんし」

 ロイは修行を始めたばかりの魔術士の卵だ。実践経験を積むには早すぎた。

「同僚に声をかけているとき、運悪くデイブ先輩に見つかってしまって。断り切れず……」

「昔から強引な奴だからな」

「レナード先輩と顔を合わせたら、こうなることは予想できたのに。止められなくてすみません」

「いや。ジェイクが悪いわけじゃない。気にするな。それよりも……」

 レナードはちらりとロイの方を見る。

「ロイを連れてくるのは危険では?」

「安全なところで見学するように言いつけていますから。なっ、ロイ。これも経験っスよ」

「はい!先生がちゃんと戦えているか見ておきます!」

「ちょっと、その言い方!こう見えて、俺は結構強いッスよ!?」

 ジェイクとロイ師弟のおかげで、先ほどまでの最悪だった気分が紛れる。レナードは微笑ましく、彼らのやりとりを見つめていた。


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