借り暮らしのこころたち

一人一人の心と体を繋げている謂わば接着剤の様なものを探している

とてもじゃないがもちろん人間の目に見える代物ではない

だけど確かに存在するとするならばどうやって見つけ出そうか

いつかそれが剥がれ落ちるとしたらそれはどういう意味なのか

目は開かなくなり体も凍りつき思考も止まる

けれども心はどこかへ飛んでいくのだろうか

そんな風に考えても接着剤は体のどこを探しても見つからない

見つからないだけじゃなく本当に在るかさえもまだわからない

しかしあって欲しいと願う

例え肉体が朽ち果てようともどこかへ飛んで行った心が世界のどこかもしくは宇宙のどこかそれよりも広いどこかにあると信じるだけでもわたしの凍りついた心が温まるのだから

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