傷口に塩を塗る
そんな言葉を小学4年生ながら
僕は知っていた
初めて膝を擦りむいて、ひとりぼっちで涙を流していると
その涙が傷口に触れて、ひどく痛かったのを覚えている
それで涙はしょっぱいのだと
涙の味までは知らなくて
これからもっともっと知らないことと出会うと思ったら
いつの間にか痛みは消えていた
人はいつから涙はしょっぱいのだと気づくのだろうか
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