まにまに


 桃色のちいさな花びらがあなたの髪にとろうと思った手をひきこめる


 信長公が安土城からみた浜の夕映えのなかにわたしがすわる


 下校時間シューズボックスのなかにあった靴でちいさな文が苦笑いしてた


 恐竜の骨だよとゆびさされたその子のすごした時間がわたしのおみやげ


 あのひとが笑ってたよと聞かされてその日いちにち幸せに泣いた


 

 

 

 

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