この世界について


 ドワーフから金貨7枚分のポーションを購入し、あれから侵略者達の襲撃を撃退した結果、今手元にある金貨は5枚になっている。


 大まかに本を読んだ結果、判明したのはまず黄色い表紙の本は出会った人/自分が召喚している魔物の詳細が表示される、鑑定スキルが宿っているかのような図鑑だったことだ。


 ドワーフが帰り、侵略者達を撃退して赤い表紙の本と黒い表紙の本と読み終えた俺は、ふと黄色い表紙の本を開いてみると、最初のページに召喚しているスライムの姿が描かれていたのだ。その絵の下にはスライムのHPやMP、スキル等が詳細に書かれていて、まるで鑑定結果が記載されている図鑑のようだ。それだけではない。その次のページにはドワーフの姿が描かれていて、ドワーフについての詳細も書かれていたのだ。もちろん、それ以降のページには先程やってきた侵略者達のことが書かれている。


「ほんと、すごいよなあ」


 俺はのんきにそんなことを考えながら、ベッドに寝転ぶ。


 傍らに置いてある赤い表紙の本を手に取り、ここに書かれていた本の内容を思い起こす。


『ベッドの下にある箱は、新しい魔物を召喚すると空箱になる』

『この空箱の中にコイン……いや、金貨を詰めてある程度満たされるとガチャが行えること』

『ガチャ結果により、黒い表紙に描かれている魔物がランダムで手に入り、召喚できること』

『最終的に勇者が攻め入って来るのを撃退しないと元の世界に戻れないということ』

『勇者が攻め入って来るのはステージ5000』


「なんていうか、元の世界に最終的に戻れるだなんて、まるでながい夢の世界にいるって感じだな……」










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