第12話 風化

いつまでだ

いつまで俺はここでこうしていればいいんだ

ずっとここでこうしていろと言うのか


あれからどの位経っただろう

仕事を振り分けられてから一向に声がかからない


一定の動きをやり続けると体はその行動に必要な筋力以外をセーブするから疲れにくくなるのだが、そにしても体はこの形で固まってしまっている


ちょっと体を動かしただけでミシミシ聞こえ始めるようになった


雨にも負けず

風にも負けず

ただただ耐えてきたが忘れ去られているのだろう

もう限界が近い


やっと声が掛かったと思ったのだが

掴まれた途端に体が割れてしまった


残念だがお役御免である




外に放置した洗濯ばさみ

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