調子に乗るなよ被造物が

アボリジナルバタースコッチ

11/7 肉そば

本日は肉そばを喫食。

店に入ると人がいない。

己一人で店内を占有する喜びを感じていく。


ネギ多め、食後の血糖値を鑑みてソバを注文する。

こんもりと盛られたネギと甘めに煮込まれたスジ肉。

ゆであげの蕎麦を湯通し、温められたものを出汁と逢わせる。

ネギは薔薇風呂のように塩味のある湯に浸かって広がる。


この店は珍しく青唐辛子をトッピング出来るらしい。では辛味を一匙。


成程美味いものではないか。 

久方ぶりのソバである。まるっきしコシのないヒモが、優しさ溢れる汁に包まれている。

味音痴の私でも分かるほどの強い鰹の香り。

そして繊細なバランスをブチ壊していくトンガラシ。

もはや味もしゃしゃらもない。

後から来たオッサンやお水のネーチャンの視線も気にならぬ。ただソバ、肉、ネギ、出汁を胃袋に注ぎ込む。


最後に水面が寂しくなったところで一味を投入。

鮮やかな赤と舌の味蕾で感じる痛みで脳を騙くらかしていく。

味がしない。


これだったら、たぬきうどんくらいで良かったかもしれぬ。

肉が入っていない分、いくらか安かったのに。

全くさもしい己を恥じる。

そんな一日の締め。

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