第5話 現状把握
<地震発生から6時間後>
「皆さん、非常時にお集まり頂きまして、ありがとうございます。えー現状、色々と分かった事、皆さんと共有出来ればと・・・また、今後の事も検討できればと思っております。」
これからの事を考え、村長にはまとめ役を。駐在さん、
皆、深刻の表情で、軽く頭を下げたのを見て、
「手書きで申し訳ございませんが、現在の状況を簡単に地図として書いてきましたので。」
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地図を作製しましたので、こちらを見ながら読んで頂ければ。
https://kakuyomu.jp/users/umemoto09/news/16817330657396070063
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皆が一枚の手書き地図をのぞき込む。
「今日の朝、・・・おそらく7時30分頃だと思いますが、地震が発生しました。地震後、どういうわけか・・・まったく説明は出来ませんが、多分、半径4~5キロ辺り以降、見た事のない土地が出現しています。」
皆が「何が起こっている」「どうして・・・」「戻りたい・・・」等、口にしている。自分も同じ感想だが、話しが進まないので、なんとか進行していく。
「円になっていると思われる。もしかしたら、円がつぶれているかも知れませんが、今回はしっかりとした円で説明させてもらいます。えー、その事が分かったのは、周囲を辿っていって分かっ・・・すみません」色々な感情が溢れだし、涙・吐き気等、色々なものが出そうになるのを、ぐっとこらえる。今、居る人達も同様な感情が溢れていると思う。
「すみません・・・えー、地図を見てください。白い枠で書いてある箇所が、住宅等があります。それで、赤い枠で書かれている箇所は円上の境目にある土地、・・・」
抑えていた、涙が溢れだす。
「被害・・・のあった土地になります。」
鈴木建築の左側地域の4件。円上の内側には、家が残っていたが、外側は無くなっていた。円に沿って削れているといった方が正しいかも知れない。そこに住んでいた住人の内、三人は内側にいた。ただ、家が3分の1ほど残っていたが、倒壊も起こしており、一人は下敷きになって亡くなっている。他の二人は、地震時、家の外におり無事だった。また他の地域でも、円上にある家は、同じ様な事態が起こっている。
そんな状況は、人間でも起こっていた。公会堂下側地域の住宅で一人、両足が切られた状態になっており、出血多量で亡くなっていた。
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